KKD
経験(K)と勘(K)と度胸(D)が語源らしい。一般にアナログ回路の世界はKKDだと言われている。したがって、アナログエンジニアが育つのには時間が掛かる。
これでは、腕の立つアナログエンジニアが育ちにくい。電波の周波数領域のアナログ回路はあまり経験がないが、周波数が20MHz程度以下だとアナログ回路は結構、計算にのる。
計算ができるのであれば、ひとつひとつ課題となっている機能を持つ回路をきちんと解析して作れば、レパートリーが増えていく。手口は若くとも、定年近くのエンジニアでもそんなに違うわけではない。20代の私と今の私を比べてどこが違うのか。
KKDの手法に染まれなかった私は、やむを得ず解析できるところまで解析して後は実際に物を作ってみた。判らないところは腕力づくで。
すると、解析モデルと実際と異なる部分が必ず出てくる。この部分の扱い方がエンジニアとしての分かれ道である。違いが判り、不明な部分を不明として保持している執念が必要だが、2度3度類似の問題に出会うと徐々にではあるが、より高度なモデルでいつの間にか考えられるようになる。
問題点の違いをいくつもホールドできるマルチ指向型人間が、解析主導型アナログエンジニア像であると私は考えている。
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