オートレンジマルチメータ
初歩的な話だが、自動スケーリング機能のあるデジタルテスタ/デジタルマルチメータで0付近を含む測定を行うと、当然自動的に小数点や単位の接頭語が変わる。
問題なのは、自動スケーリングされた表示値を読み違える学生がかなり多いと聞く。等比級数的にデータを取得するべき対象を、桁を気にせず数値だけを読み取る。桁の推測は計測の基本技術。しかし、デジタル社会では桁を重視する感覚が薄い。桁の感覚、それを自分に強制的に身に覚えさせるトレーニングを行うことが、さまざまな分野の価値基準を形成する。
数年前に木星に突入しした彗星の運動エネルギーを計算してみると面白い。直径10km程度の物体が数10km/sの相対速度で突入するときTNT火薬換算では巨大水爆を単位に考えないと実感がわかない。
そのとき、アメリカは望遠鏡を木星に向けた。日本は向けなかったようだ。メンタリティの違いかな。結果は、木星の模様に影響するほどの像が何時間後かに観測されている。まれな天体現象が起きるとき、その稀さに反比例してワンチャンスを狙う。日本の科学者とは異なるチャレンジ精神であると思う。
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