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2006年10月27日 (金)

超高抵抗

_ テラ(10^12)Ωクラスの抵抗を実験室的に使った経験がある。

最高は10TΩ。100TΩ位まで入手できるみたい。

私の使った超高抵抗は、抵抗本体がガラス管に封入されているタイプのものだ。このクラスの抵抗は素手で触ると抵抗としての性能が低下する。当然、手袋をはめてハンドリングする。

フェムトA級の電流を発生するために使用する。

テラΩ抵抗の温度係数、電圧係数などは、カタログ値を信じて使用する。身近にある機材ではとても測定できないのだ。特殊で高価な機材がないと測定できない。

100MΩ台までは普通に使用しているが、高性能抵抗の供給元は限られている。おもな使い道は、高電圧の分圧回路に使用する。当然、抵抗の耐電圧性能と電圧係数に注意を払う。

超高抵抗は、一般の抵抗よりかなり長い形状で、しかも、その長さでのプリント板の絶縁性能を無視できないことが多い。そこで、複数の工夫を施した実装を行う。バラックセットではその性能を発揮させているか否か自信が持てないのだ。寄生容量の問題もある。

このような特殊な個別部品に支えられて、アナログエンジニアは仕事をしているのだ。個人的には、その希少価値にそれなりの対価を払うことにより、継続生産を可能にしてあげたい気持ちで一杯である。

このような部品がなければ、スペースを度外して数10個の部品を直列に並べるしか選択の道は無い。それでも、私はその実装をやるだろう。

たかが抵抗といわれることが多いが、アナログエンジニアが最も頼っている部品、オームの法則の係数となるR:抵抗が無ければ回路設計はDC検討の段階で非常にややこしい問題に直面する。

特殊部品に支えられて、理化学機器、分析機器、計測器が製造されているのである。

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