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2006年11月 9日 (木)

洋弓の照準

_1067 写真は洋弓(アーチェリー)の照準器である。

上段は複合弓(CP)の競技用照準器

下段は通常弓(RC)の競技用照準器

画像をクリックしますと拡大画像が表示されます。約100kB。

現在、筋力が十分でない私でも高速の矢を射出できるCPをおもに使用している。

初速は間接測定で約80m/s:時速約290km/h、新幹線のトップスピードに近い値だ。

使用弓はH社製の最上位機種から2番目、調整はピーク張力が約40ポンド重、有効引き尺は26インチ。狙う姿勢で約半分の20LBSの筋力があればよい。私の使う複合弓(CP)の競技種目では、光学照星を用いることが許される。私の照準器はツァイス製の多分×3の光学拡大機構を持つ。

視力と筋力が不足しても長距離、90mをそれなりに射てる性能だ。

ただし、複合弓(CP)は国体とオリンピックでは競技種目になく、RC部門のみである。

初速80m/sで、6インチのサイトバーを使ったとき、私の幾何学的初等力学計算で20m当たり、重力加速度の影響で照準は約14mm下がる。

通常弓と複合弓では、弓のF-S曲線の相違から、最大張力が同じであれば、約1.5倍の運動エネルギーを矢に与えることが出来る。

銀メダリスト(オリンピック)の弓は当然RCである。私の弓(CP)のエネルギー積を(RC)に換算するとピーク張力60LBSのRC相当の威力となる。

こんな強いRC弓をRC競技者はふつう使っていない。

それでもCPの射形で14mm/20mの照準の下がり方は結構厳しい。

あるTV番組で、銀メダリスト:山本先生が150?mの的を射抜いたという。オリンピックでの競技距離は70m。

その倍の射程である。

狙う方法はある。

この距離なら、RCのフォームでは、的の中心を狙えば矢と照準器が接触しない位置関係に来る。

通常の射法と異なり、矢線の下側に照準器を設定し、的の中心を狙うのだ。

私のアーチェリー仲間で、極めて弱いRC弓で90mを射つことのできる方が居る。この方法を使えば、距離の範囲は限定されるが、高い弾道で長距離を照準できる。

競技用矢の空気減速は90mでも10%に満たないので、70mでほとんど10点を打ち抜く技量を持つメダリストなら、照準できれば150m先の畳のほぼ中心を射抜く。筈だ。

これが私の推測である。

私の弓で、最適角度で打ち出せば、距離的には400-500mは飛ぶ計算である。

飛ばすだけなら、弓矢でも1kmくらい飛ばせるらしい。

ここまで来れば、照準の難易はあるにせよ、身体能力で決まるシューティングである。

恐らくは、風などの影響は距離の2乗で効く筈。

昔私の使っていた弓矢では影響が、私の腕でもはっきりあった。今は、それがわからない。若い過去の自己記録はほとんど更新できたのだが・・・。

24年間の間の用具スポーツの器具の進歩を感じる。

まだ、自分の道具を使いこなせていない頭でっかちのアナログエンジニアである。

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コメント

ただ飛ばすだけなら1kmも飛ぶんですか。これは驚きです。500mでも凄いと思います。

>風などの影響は距離の2乗で効く
とありますが、風速とは関係ないのでしょうか。

風速はもちろん効きます。初速80m/sで45度で射出すれば、空気減速を考慮しなければ数100m飛びます。
昔の効率の悪い弓で理論値に近い300mを飛ばしたこともあります。その場所は今は無い。1射だけなら、今の弓の2倍が引けますので、1km近く飛ぶ計算です。距離のみを競う弓競技もあると聞いています。

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