ソーラー電波腕時計
JJYの電波を定期的に受信し、国家標準に直接繋がる時を刻んでいるのだ。電波を受信できないときには、水晶発振子がその時刻を補完する。
本体およびバンドはチタニウム合金製、窓ガラスおよび裏フタはサファイアガラスと思われる。10bar防水。
使用者は何もする必要はない。何もしないほうが良い。この時計、デパートの専門店で「値切って」購入した品物だ。デパート本体ではいくらなんでも値切らないが、私の出身は関西なので専門店では値切る。一発勝負の駆け引き。
何ぼにしてくれる? 一発回答だ! それも買い物の楽しみ方のひとつ。
この駆け引き、購入者にとって有利な場面なのだ。値引きを断ったら私は他のお店で購入するだけのことだ。お店にとっては、条件が折り合えば確実に購入し、折り合わなければ立ち去る一見の客だ。値切り成功。値切った%は秘中。
脱線したが、JJYの電波はUHF帯ではない。多分長波帯の電波だろう。出力はかなり大きい。日本に送信所は2箇所ある。
金属製の雨戸を閉めた屋内でも受信しているらしい。波長と時計のサイズを考えるとフェライトコアのバーアンテナを使っている可能性が高い。信号処理系は当然CMOS-LSI、見かけ上は針式表示なので、パルスモータとギア機構は当然使われている。
ソーラーバッテリーはむき出しではなく、文字盤のパネルの裏側に張り付いているはずだ。暗闇でのエネルギー保存のため、電気2重層コンデンサも使われているかもしれない。
40年前、機械式時計の心臓部のひとつである地板(軸受け板)の現物の設計図面を見たことがある。A0サイズの大きな図面、指定がなければ単位はμmである。40年前ですら、精密工業とはそんな尺度の世界で商売していたのだ。
今は、どんな図面がメインとなっているのだろう。
この時計の設定機構を私はもう触ることはないだろう。触れる必要もない。時差のある外国に出かけるときには安直な設定機構をもつデジタル表示のものを使うつもりだ。
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本日のアーチェリー、18m×30射×2で227、196 天候:曇り 気温8℃、CP仲間と一緒。道具の使い方のコツを教えて貰った。嬉しいな!
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