同質の人間、異質の人間
同じ分野のエンジニアであっても異質の人間も存在する。年は私より若く嗅覚が鋭い。アナログ回路エンジニアとしてもデジタル回路エンジニアとしても優秀な方である。両方こなす方は少ない。それに加えて個人としての電子工作技術がすごいのだ。世代を超えてこの方を尊敬している。異質の同業者である。
異分野の異才の方とともに仕事をするときも、とても楽しい。
数人の異質の方々がチームを組むと大きな仕事が出来る。それぞれの方が、持ち場で才能を発揮する。リーダー格の方は当然存在するが、実質の方向決定はその場面、場面の適任者が行うのだ。そんな仕事を出来る機会が、何度かあった。学ぶことも多くある。
同質の人間が異分野の人間としてチームを組むとき、これもまた楽しく成功率の高い仕事となる。それだけではなく、チームの仲間の人生を疑似体験することもある。
同質の人間が類似の仕事を一緒に行うときが、意外に難しい。アイデアの幅が狭くなりがちで、どうしても競争心理が働くのだ。優劣がお互いに判るので、どちらかが身を控える、あるいは人生スタイルを変えることになるケースもある。
心理的にお互いが苦しくなる。
しかし、同質の同業者、同年齢、同一職場でなければ、時を経て再びめぐり合うときには、強い絆で結ばれた仲間となる。経歴の違いが異質の部分を形成するのだ。それもまたアナログエンジニア人生。
長いエンジニア生活には様々なパターンの人と様々なパターンで出会うことがある。これもエンジニア生活ならではの体験だ。
しかし、考えること、行動しない方とは、楽しく仕事をやることが難しい。工学は一般論ではなく、特定の課題を達成するためにあり、評論のため、あるいは企業内論理の下に存在するのではない・・・・とアナログエンジニアは考えている。
異質の人間のチームは、見落としを最小限に抑えながら、色々な角度から検討が進む。持ち味の違う人間、持ち物の違う人間の組み合わせが、一味違うモノを実現するのだ。チームの弱い部分を誰がカバーするか。それを指揮するのが、指揮できる人がそのチームのリーダーとなる。
『人気blogランキング』の「自然科学」部門に参加しています。今日も元気に貴重な1票をよろしくお願いします。【押す】
« エンジニアの教育 | トップページ | 回路シミュレータ1 »
「工学」カテゴリの記事
- スピードガン(2012.04.24)
- オシロスコープ(2012.04.21)
- 目覚まし時計(2012.04.19)
- 学士製造業(2012.04.12)
- 太陽光発電計測システム(2012.04.09)
「随想」カテゴリの記事
- 自分の身は・・・(2012.04.13)
- 百万本のバラの花(2012.04.08)
- アナログとデジタル(2012.03.12)
- 工業製品の使いこなし(2012.03.05)
- 自分の見える世界(2012.02.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント