逆動作ピンセット
右側のピンセットは、0.5mmのシャープペンシルを手を離した状態で掴んでいます。
普通のピンセットは掴むと閉じる。ノーマリopenである。電子回路を組み立てるとき、私は右手に半田ごてをもち、左手に意図半田を持つ。
しかし、ワークは固定されていない。
以前から、100¥ショップで買ったラジオペンチにゴムひもで与圧して、手を離せば固定してくれる取り敢えずの工具で、3本目の手を使っていた。
近所の歯医者さんで、への字型の腕を2本備えた精密ピンセットを見た。歯の噛みあわせを見るための感圧紙を支える道具である。医療器具は高価だし、どだい入手ルートが特殊なのでお金を出すとしても手に入るかどうかわからない。
先日、秋葉原で逆動作ピンセット的工具を見つけた。1個120¥。
この工具、手を触れなければバネの力で細いものを挟み続ける。本来は、半田付け部分からの熱を部品本体に伝えないようにする工具である。プレス加工したへの字型の金具を軸で止め、バネで与圧しただけの道具で、安価に仕上るためにバリ取りも十分にはしていない。
しかし、私の用途では電子部品を固定して半田付けをする際にはとても便利である。
孫の手ならぬ、逆動作ピンセットがこのような低価格で手に入るとは思っていなかった。
原始的な構造で、通常とは異なる逆動作が安定状態である工具、部品は特殊ではあるが便利である。
電磁リレーではNC(ノーマリークローズ)、NO(ノーマリーオープン)接点を備えたものがある。外力の無い状態で、NC、NOを選択できることは工学上大変ありがたい。そのメカニズムが簡単であればあるほど信頼できると考えるアナログエンジニアである。
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