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2007年4月 2日 (月)

アナログ記録計

_1625 原子力発電所で運転記録チャートの改竄が報じられている。

それらの発電所の運用開始時期の多くはは1970年代である。

当時の記録計はペン書きサーボ式の記録計かマルチチャネルの打点記録計が主流である。アナログ記録計で実波形を実入力なしに記録紙上で再現しようとするとどうなるか。

例えば熱処理炉の制御記録を手動で再現するとすれば、ペンの動きの大きな部分では記録紙には変化部分でインクの滲み具合が異なる記録が残る。熱処理炉の時定数は基本的には1次遅れ特性であるが、炉の特性に応じて完全な1次遅れ特性とならない。炉がオン-オフ制御であれば、その特徴である振動波形が出る。単純制御理論では弛緩発振波形が出るが、実際にはプラントの保温状態を反映して、その周期は微妙に変化する。

アナログ記録であるから、よく見ればペンの太さ程度の幅で不規則に動く。一部を切り取った時間記録なら信憑性が無いので、記録の初めと終わりに段差はふつう無い。ペンの筆圧でも記録紙での線幅は微妙に異なる。

これらの要素を総て織り込んで、一発で欠落したデータを複数のプロのエンジニアの審美眼に耐えるチャートを作成できる能力はアナログエンジニアにはない。

定常運転の簡単なプラントでは、記録紙上のチャートは一見直線上に見えるが、最初と最後のペンの位置は微妙に異なり、定規で直線を引くわけには行かない。

記録紙に残されたペンの軌跡、それが恣意的に作成されたものであれば、ふつうはその作成者の技術能力と指先の繊細さが残る。

たかが、旧式のアナログ記録計であるが、アナログ記録計であるが故に、人工の信号の記録と現実の記録とは違いが生じる。

チャートの補記は、それなりのエンジニアが関与して知恵を絞っても、それをチェックするエンジニアの技量が高ければその痕跡を見破れるであろう。作成したチャートの出来映えに応じて関与したエンジニアのレベルがわかる。組織的な度合いもわかる。

この辺りの具体的エピソードが報道されることはまず無いが、見る人が見ればかなりのレベルで真贋判定ができるのではないか。

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