反転増幅器
オペアンプで反転増幅器を構成するには、信号源〔電圧源)Viとオペアンプ、電圧源とオペアンプの-入力端子間に挿入した抵抗R1とオペアンプの出力と-入力端子間に挿入した抵抗R2および電圧基準点(GND)にオペアンプの+入力端子を接続する。
回路屋なら誰でも知っているこの回路構成で、Vo=-R2Vi/R1の入出力特性を持つことは誰でも知っている。
問題なのは、この計算では電圧源Viの信号源インピーダンスrを0と考えて計算していることにある。
通常の電子回路では、信号源インピーダンス0はオペアンプで増幅した後の出力など限られた場面にしか登場しない。
したがって、実回路では利得A=-R2/(r+R1)となる。r=100オーム、R1=10kオームで1%の誤差となる。
したがって、オペアンプによる反転増幅器は多くの場合、センサなどの信号源に直接接続することは無い。
多くのセンサの出力インピーダンスを無視できないし、かつ変動する。このため、精密電子回路回路では、非反転増幅器で、所要の帯域内で出力インピーダンスを事実上0にするインピーダンス変換を行う。
寄生インピーダンスrは温度依存性や、センシング量の影響を受けやすい。
センサがらみの電子回路では、演算の自由度の狭さを覚悟して多くハイインピーダンスを低インピーダンスに増幅する非反転型を使用する。
オペアンプの反転増幅器は信号源インピーダンスの影響を受け、信号処理に際して考慮すべき項目であることを明示した電子回路本は非常に少ない。
私は、常に増幅度が信号源インピーダンスの影響を受けやすいことを強調して著作を行っている。
信号源インピーダンスを考慮し回路構成を選択する情報がなければ、回路構成法を体感できないと考えているアナログエンジニアである。
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