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著作

  • 共著:「次世代センサハンドブック」培風館(2008)、「マイクロセンサ工学」技術評論社(2009.8)
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  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2007年8月

2007年8月31日 (金)

百日紅

_1857 ←やっと咲いた庭の百日紅。幼木なので咲かない年もある。今年は咲かない年かと思ったが、遅まきながら咲いた。

出張の後始末を終えて、今日はフリー。原稿書きは長丁場なので、夜でもできる。

今日は曇天、時々小雨がぱらつくが、気温は27℃と低い。アーチェリー日和だ。

11時から30mで射ちはじめ、約100射。

2回、点を数えた。36射295、290。私としてはまずまずの点数(目標はコンスタントに300アップ)

最短距離の30mで射った理由は、暑かった先週の日曜日極端に集中力を欠き、70mで狙いがきちんと定まらないうちに射った矢が2本、間違って隣の的を射った矢が3本。それで、今日はフォームチェックのため30m。

ここのところ、射の瞬間(リリース)の前後に、ちらっと仕事の思いが頭をかすめることがある。

アーチェリーの射は数秒間。体のバランスと心の集中が私の腕でも大きく点数に影響する。

上級者は、寒暖やその日の調子の影響をうまくコントロールしている。61歳のわたしは、その境地を見ることができるのだろうか。蕎麦打ち名人は、その日の湿度、気温にあわせこねている感触で微調整を行い、毎日ほぼ同じ蕎麦を作る。

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2007年8月30日 (木)

田舎生活

私の町は、とある茨城の人口15万の町である。

最寄国鉄の駅から約2km。荷物を抱えて行動するには少し遠い。

近くを通るバスは1hに2本程度。タクシーは朝8時にならないと来てもらえない。基本的に車がないと動けない町となっている。そして、いつもバスの乗客は数名もいない。遠からずバスの本数は減るだろう。これでも東京から僅か100数10kmの中堅都市である。

自宅には、我が家の「さち」と私の車そして来客用の3台の駐車スペースを最近確保した。

早朝出発の出張の際には、交通手段が無いので妻が駅まで私を送る。逆の場合もある。

妻が不在で、早朝出発を必要とする場合には、他に方法が無く前泊するしかない。

町の駐車場を確保できない中心街は寂れる一方で、シャッター通りと化しており、郊外には超大型店がいくつか存在する。車での行動が前提の町。工業都市の端くれの筈だが、専門書はインターネットでかうか、実物を見たければ東京の大型書店まではるばる買いに行くしかない。

かくして、地方都市の若いエンジニア達は殆ど専門書を持っていない。買わない。系統的な知識を得るには、信頼のおける知識を学ぶには、いまだ紙ベースの本が必要なアナログエンジニアである。このような状態で、若いエンジニアは育つのだろうか。

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2007年8月29日 (水)

プリンタの分解

_1842 ←庭の朝顔。今年は種まきしなかったのだが落ちた種からたくさん生えた。肥料をまかなかったので、昨年よりかなり小ぶりの花である。

2台あるプリンタの1台が寿命を迎えた。概算20億ドットを超えている。

このプリンタで打ち出し、紙ベースの推敲を5冊行った。

例によって、プリンタを分解。数年前の製品だ。

特殊ネジが急所に使われているので、手持ち工具では簡単に分解できない部分がある。ふつうでは手に入らない形状のネジが急所にある。カナヅチを使って強行突破。

お目当ては、モータ類のサンプルの取得とセンサ構造を知ることだ。

モーターは5個、DCモーター2個とパルスモーターが3個搭載されている。この類のパルスモータはクロポール形と呼ばれる安価な構造のパルスモータで、恐らくは非常に安価に作られている。

類似のパルスモータが複数あると、1個はカシメで固定されたケースを外すと内部構造がわかる。もう1個は励磁コイルにLEDを接続し、指で軸を回すと低速高電圧(相対的)になり、LEDが光る。

プラスチック部と金属部を弁別し、ごみ袋に入れる。

センサ:ロータリーエンコーダーとリニアエンコーダーは内製されている。

基板は2層の1枚だけ。数年前の製品にも拘わらず、見事な構造になっている。しかし、必要な部分は巧みな金属プレスで剛性を保っている。

量産品だけができる構造設計。

歴代の傑作品のDNAを受け継いだ設計ではないか。

分野外ではあるが、寿命の尽きたコンシューマユースの愛用品を分解するのがアナログエンジニアの習性である。

しかし、次第に分解の要となる部分が見えなくなりつつある。

設計の現場でも同様な事態が起こっているに違いないと憶測している。

技術の伝承をどうするか。匠の技をいかにして伝えるか。重い課題である。

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2007年8月28日 (火)

設計図面

_1854_2←道端に咲いていた夏の花。逆光で撮影した。この日は気温の割りに体感温度が高かった。

  設計図面は、ふつう門外不出。

他社の設計図面が提示されることは、極めてまれであると認識している。

設計図面が開示されるとき(もちろん第3者への開示制限はつくが・・・)は異常事態が生じた場合にのみに限られるのではないか。複数社が協力して解決しなければならないような事態の中で、激しい技術論の果てに条件付でやっと開示までこぎつけるのが通例だと思う。

一般の実用回路図などでは、設計の根幹をなす部分はさりげなく隠されている。

隠された部分を補って、その回路の弱点を限られたリアルタイムの交渉の中で開示させるのがアナログエンジニアの力、意地である。

学術文献にも結構多いが、設計図面となると細かい技術説明はない。この中で、問題点・課題を明らかにし、場合によってはその解決策まで提示する。そこが勝負である。

私は、光学図面も多少は読める。

そして光学図は美しい。しかし、私のアーチェリー用のスコープの光学図は八方手をつくしても手に入ることは無かった。本当は、個人としてその図面を手に入れて書斎に飾りたかったのだが・・・・。

門外不出の設計図面、あるいは実データは工学社会ではふつう目に触れることは無い。私はこのような書類にアクセスできたことのある少数の技術者と思うが、公表できる情報はほとんど無い。

これが会社勤めのエンジニアの世界の一端である。

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2007年8月27日 (月)

熱電圧

熱電圧VT=kT/q :k(ボルツマン定数)、T(絶対温度)、q(電子電荷)である。

各定数は省略するが室温300Kで約26mVである。

ダイオードなどの順方向電圧VJと電流のI関係は

I=IS・exp(VJ/mVT)で与えられる。

エミッション係数mはふつう1~2の値をとるが、間接遷移形の緑色LEDなどでは3近い値をとる。順電流がキャリアの再結合が強く寄与する場合には2近く、能動状態のトランジスタではほぼ1である。

今日の話題は上式において、順電流Iが10倍増加した場合、順電圧VJがどうなるか計算する。

飽和電流ISを消去して、結果はΔVJ=mVT・ln(10)となるが、この数値を計算できない電子回路技術者も少なくない。

エミッション係数がm=1のとき、1桁あたり約60mV変化する。

kT/qは様々な粒子反応で出現する値である。化学とも無関係ではない。物理屋だけの世界ではないはずだ。

対数をとって比を求める応用動作ができないエンジニア候補がたくさん存在するのだ。

常用対数と自然対数の相互変換は、工学的に避けて通れない基本的な数学操作である。このような数式操作が出来ない大学生は、最小限の基礎訓練を受けていないと考えせざるを得ない。

その一因には大学センター試験と、入試科目の問題をうかがわせる。

大学入試に関係ない科目の高校履修を放棄した教育システムは、正常ではないと考えるアナログエンジニアである。

その責任の大半は大学側の入試制度に課題があるとも考える。高校はその価値観にしたがって受験戦略を立てている。

ゆとり教育が見直されている今、日本の技術が生き残るためには大学入試システムの根本的見直しが必要はないか?

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2007年8月26日 (日)

スイカが採れた

_1848 ←タイミングよく収穫できた我が家のスイカ。苗、肥料代の元は、これで十分取れた。わらで隠しておくかネットを張れば、カラスよけになるらしい。

前泊を含め、先週は5日間の出張生活。ホテルからのノートパソコンでインターネットはセキュリティ上、一抹の不安感がある。

5日分の荷物を抱えての行動で、朝は良いが夕は汗だくでの移動となった。

金曜日:我が家の「さち」が庭のスイカを収穫。サイズの割りに重く、叩くと良い響き。今度は収穫時期がジャスピタ、しかも先週は猛暑。

半割りにして、一日冷やしてたべた。繊維質が少なく、ジューシーでとても美味しい。

今週から来週にかけて、あと3個のスイカがとれる予定。楽しみだなー。

今日の午前中は久しぶりのアーチェリー、70mを射ち汗だくになり、帰宅してシャワー、その後、残りの半割りのスイカを食べる。の予定だ。

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2007年8月23日 (木)

ヒューズ

電子回路の最終保安装置である。

金属線のジュール熱と放熱のバランスから、切断電流が決まる。

構造が単純で、材料と幾何学寸法で切断条件が決まるので、1本の金属線で過電流の検出(センサ)と、回路のオフ(アクチュエータ)を兼ね備えた部品である。

伝熱が無視できる短い時間ではジュール積分I^2T一定のラインで切断する。この性質は、多くの電子部品の損傷ラインをかなり広い時間軸で、設計が良ければ保護できる。

たかがヒューズであるが、極めて単純な構造でセンサとアクチュエータの複合機能を実現しているのだ。

ヒューズに匹敵する信頼性と、単純さ=可制御性を備えた電子部品はそう多くない。

このような部品が存在するからこそ、電子回路は安全に停止できるのだ。と考える。

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2007年8月22日 (水)

関数電卓

工学部卒業生で関数電卓を保有していない方が意外に存在する。

この方達は、おそらく殆ど実務で出てくる式を数値を入れて計算したことが無い。

演習をやらせると、膨大な時間がかかる。y=abc/dなど一般的な公式に桁の暴れるMKSA系の数値計算能力が非常に低い。現実の工学で出会う数値の掛け算を電卓を使っても、すぐに間違う。

私の感覚では、上記の式の計算で正答率60%程度である。

上式で、その他の数値を入れてdについて解け。とやると正答率はもっと下がる。

振り子の周期を求める計算をさせると、2πを忘れるケースが増える。

これでは、電子回路に必須の角速度(角周波数)と周波数の相互変換もままならない。

対数関数の底の変換など、新入社員でできるほうが珍しいような気がする。

計算手段が計算尺であった頃(1970年以前)では、桁は暗算で計算し2桁有効数字の積を2桁有効数字で求めることの出来た人が多かった。

いずれも高校初年級あるいは中学レベルの計算である。この能力が無ければ、維持できなければ、大学教育は成立しえないと考えるアナログエンジニアである。

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電力事情が心配です。原発が柏崎と福島の8基が停止しているので、供給余力が少ないのです。

2007年8月21日 (火)

3冊の技術書

ここ20年間、私は始めての分野を学ぶときには、あればその分野の専門書を適当に3冊選んで購入することにしている。

3冊の本には意味がある。統計的には問題があるが、3冊同時に専門書を購入し比較すれば、同じ内容の記述部分は必須で確立された技術情報とみなす。そして、一番丁寧に書かれた本を熟読する。

異なる記述部分は、より専門的か、著者そのものの研究成果である可能性が高い。

隣接分野を含めた同一分野の本を10冊読めば、一応その分野で専門家の言う話は理解でき、仕事に役立てることができる。

その後、実践を重ねるとともに100冊の本を読めば真贋が自然にわかるようになり、自分の言葉で語ることができる。

アナログエンジニアは基本的に「図解」「絵解き」を冠した本は、使わない。比喩・非論理的説明が多いので考える材料にならないからである。

自分も著者となった今、わかる本とそうでない本の違いがやっと理解できるようになった。あるレベルの読者を想定し、そこから論理的に、前提、仮定を明示した本が努力して学ぶに値する。

時には、想定された読者層に該当しないケースもある。悲しい・・・。ウエーブレット技術はそうであった。インターネット購買したのだが、序文の半ばで挫折した。数学力がはるかに及ばなかったのだ。

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2007年8月20日 (月)

デジタルは人にやさしい?

ユビキタス世界が脚光を浴びている今、デジタルは人に優しいか?の問題を考えてみよう。

アナログエンジニアはデジタルシステムは使う側、設計する側ににとっても優しくないシステムと感じている。

デジタルシステムの裏には、気が遠くなるほどのプログラムが存在する。すなわち、ブラックボックス化した世界なのだ。そしてプログラム開発のコストを低減するために、ソフトの再利用が進んでいる。非常に重い慣性のある開発が行われていることが多い。初期の開発に携わったSEは全体を何とか把握しているが、その後、参加したソフトエンジニアは、ふつう全貌をしらない。

使う立場に立てば、論理的に考えて必要な操作を理解できる領域には簡単にはいかない。多くの操作がブラックボックス化している。考えて使いこなす世界ではないような気がする。この結果、機種依存性の強いデジタルシステムの「癖」を試行錯誤で身につけた人が力をもつ。それ故に理解して使うことが難しいブラックボックスの世界である。

極論すれば考えることをやめ、覚えることに多大な労力を費やし、その維持のための努力を必要とする。

アナログエンジニアは、なるべく原始的な機材を徹底的に使うことを好む。

計測なくして科学はない。ブラックボックス化した世界はすでに科学ではなくなっていると感じるエンジニアである。

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今日から5日間の出張。4日で6h×4の講演を行う。宿のインターネット環境次第では更新Pingを打てない場合もありますがよろしくお願いします。

2007年8月17日 (金)

マウス

_1844 ←小型マウスの内部。クリックが不安定になったので廃棄前に内部を見た。

移動は、赤色LEDをプリズムで曲げ、反射光を受け光センサで電気信号に変換する。

マウスの動きは2軸のフォトセンサで受け増幅・信号処理のうえ、USBインターフェースでパソコンに送られる。

受光部その他の回路部は特殊なパッケージのLSIが1個のみ。

その他にクリックボタンのSWと、センタホィールの超小型エンコーダーがついている。

ロータリーエンコーダー部分は、光式か磁気式と思われるが、内部構造は不明である。

LSI化とともに、簡単なポインティングデバイスであるマウスのセンサシステムもブラックボックス化してきている。

光を当ててその反射光を受け2軸の動きを検出するだけであるが、とくにアナログ部の詳細動作は闇のなか。

反射光は、反射物の反射率の影響をうける。反射光の交流成分を検出しているので何らかの交流結合増幅器、移動方向検出のための4個以上の光検出器、その信号で移動を検出するための信号処理が、アナログ部で行われているはずである。これらがデジタル部とともに1個のLSIとなっている。

いまや光学マウスは1000¥前後で購入できる。カスタムLSIで実現できる価格である。

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2007年8月16日 (木)

お盆

昨日は、お墓参り。

前日の夕方、私は掃除道具と鎌を用意して墓地に行き、お墓の掃除。

母親と兄弟が久しぶりに揃った。帰り道、昼時になったので鰻屋さんでお食事。

亡き父は次男であったので、将来のことを考えて長男である私の本拠地近くの霊園に新しくわが家のお墓を建立した。数年前のことである。

石屋さんも3D-CADを使って、事前にいくつかの案をプレゼンしてくれた。国産の良質な石材はかなり高価である。多くは中国産の石を使い、中国で整形・研磨をしている。これを、船で運んできて、日本の石屋さんが文字を彫って仕上る。

こんなところでもMade in China。時代の趨勢をうかがわせる。

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2007年8月14日 (火)

ダイオードの等価回路

_1845 ←庭で取れた大玉スイカ。左の福島産の桃と比較してください。カラスに食べられないようガードして収穫した。

ダイオードの電流Iと電圧VJの関係は、VJの指数関数となる。

ダイオードを含む回路の手計算では、指数関数のままだと非線形方程式になるので、オームの法則、キルヒホッフの法則を使って解くことが難しい。

1. 回路電圧が数10Vなら、①ダイオードは順方向なら短絡、②逆方向なら開放として解く。

2. 回路電圧が数Vから10数Vなら、①ダイオードが順方向なら0.6-0.7Vの電圧源、②逆方向なら開放として解く。

3. 微小電圧変化に対して回路状態がどのように変化するかを検討する際には、①ダイオードが順方向なら、動作抵抗r=m・VT/I     VT:熱電圧、m:エミッション係数 として近似する。

2.. は回路定数を決める際によく使用する。 3. は入出力特性を計算する場合に使用する。

バイポーラトランジスタなら、m=1 としてDCバイアスを決める設計段階で2.のモデルを使用する。電圧利得を計算する際には3.のモデルを使用する。

必要に応じて、トランジスタのVBE対IB特性をより精密に表現する場合には、(IB、VJ)の関数を、その点を通る接線を一定電圧と抵抗に置き換え、着目するIBの近傍で計算する。(区分折れ線近似)

このような計算手順を用いることにより、線形解析で設計指標をえる。

これが、ダイオード・トランジスタを含む回路のアナログエンジニアの基本的な解析手順である。

普段は、半導体物理まで戻って計算することは少ない。あくまでもオームの法則、キルヒホッフの法則によりDC解析を行い、その結果を設計に反映する。

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2007年8月13日 (月)

トラブル&冷や汗

数日間、東京に滞在した。

ホテルはインターネット環境のよさそうな副都心。

1日目は何事もなく、メール&ブログの処理を終えた。

2日目、同じようにインターネット接続。メールの添付ファイルを開いている最中にノートパソコンがハングアップした。マウス、Xクリックもまったく効かない。

私の思いつく原因は3つあった。マウスの不調、マクロウィルスのあるXLSファイルの実行、そしてインターネット経由での自動アンチウィルスソフトのアップデート。

このノートパソコン、翌日の講演に必要な電子データが入っている。

電源リセットを繰り返す。次第に得たいの知れないCPU負荷が減少する。10回以上電源リセットの末、アンチウィルスソフトの復元機能が自動作動し、更新前のソフトを再インストール。その後、数回の電源リセットすると次第にパソコンの応答が回復。

この間、約4h。冷や汗たらたら。ノートパソコン不動作の際の講演内容も組み立てた。

ストレスの多い夜であった。

翌朝、PCの状態を再確認。マウスの動作はおかしいが、使える状態。

とりあえず、インターネット接続はやめにして、無事に講演を乗り切った。

ホテルのインターネット環境はホテルにより異なる。まだそれに迅速に対応できていないアナログエンジニアである。

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2007年8月10日 (金)

地球ゴマ

町の神社の夜店で買った地球ゴマ。枠の中でコマが回る。最近はあまり見かけない。

このコマ、軸を傾けようとすると強い反力を受ける。小さなコマなのに軸の方向を変えることに対して強烈に抵抗する。コマのサイズに比べて、すごい抵抗力を示す。

夜店でのデモは、地球ゴマが細い糸を綱渡りする。放り投げても姿勢は変わらない。

航空機や潜水艦の慣性航法に使われるジャイロと同じ原理である。外部との通信なくロケーションをする一方法である。その性能に関しては、漏れ聞く情報は多くない。回転を維持する駆動法やピボットの摩擦の最小化などの課題があるだろうが、最高の技術、工夫を用いて実現されていることだろう。

最近のセンサではコリオリ力を用いた、角速度検出形のセンサも多くコンシューマユースには使われていると聞く。デジタルカメラのぶれ防止は画像処理だけで行われているわけではない。超小形化された角速度センサの情報を受けて、信号処理が行われているのだ。

一般ユーザーはそれを意識することは無い。ベテランで無い限り銀塩一眼レフカメラで3脚を使わないで300mmの望遠レンズを使うことは無謀に近い。現在のデジタルカメラはそれを補ってくれる。センサ技術を意識することなく、使うことが出来る。

現在の工学技術は技術を意識させない製品を多く生み出している。一般ユーザーはそれを意識する必要もない。しかし、それを支えているのは、基礎技術に立脚した理系人間である。

理系離れが進む中、基礎をおろそかにしない集団の存在が重要だと考えるアナログエンジニアであるが、しかしITの影に隠れてその存在感は希薄である。ITは何を生み出すのか?

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2007年8月 8日 (水)

システム工学科?

最近はすこし少なくなったが、XXシステム工学科を呼称する学科が流行った時代はそう昔ではない。

システム工学を呼称するからには、様々な分野を網羅しそれなりの深さも必要だ。きれいごとではうまくいかない。授業時間が限られているので、往々にして総花的なカリキュラムとなり、基礎学力が足らない卒業生が多いような気がする。

時間のかかる高校物理を学ぶことなく、工学部へ入学する学生無数に存在する。受験戦略としてはよいかも知れないが、入ったほうも受け入れる大学双方に問題を残すのではないか?高校物理は電気・電子工学や機械系、物理系学科の基本を成す筈である。

それを、中学理科のレベルから大学卒レベルにどのような仕組みで引き上げるのか。

それに対する答えは大学側から未だ示されていないような気がする。並みの時間数では補いがつかないと考えるアナログエンジニアである。

欠落した物理知識は自然科学の根源のひとつである「計測」に対する感性に繋がらない。測定結果が妥当か否かの判断もほとんどないケースもある。

基礎学力があれば、そして専門分野のピークが高ければ、経験とともに裾が自然に広がる。ピークトップ能力が低ければ、システムへの浅薄な理解と役に立たない評論技術者が育つのみではないか。杞憂であればいよいのだが・・・・。

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2007年8月 7日 (火)

デジタルの幻

07 ←自宅のアナログオシロスコープ、国産の低価格品。これで個別部品で組む回路では十分な性能である。帯域が20MHzと狭い分、低mVのS/Nは良い。

私はアナログオシロスコープを主体に使う。

アナログオシロスコープは、主機能がアナログ回路で出来ており表示も静電偏向されたブラウン管で行う。

アナログオシロはデジタルオシロより垂直軸方向の分解能が高い。垂直軸移動を併用すれば、1/1000程度までの波形を観測することができる。水平軸方向は連続であり、デジタルオシロのサンプリング周波数の1/2を越える周波数成分が存在してもアーチファクトがでない。

アナログオシロは公称帯域を超える電圧スパイクもそれなりに見える。

デジタルオシロは広帯域のアナログアンプで増幅した後、サンプリング&ホールドを行って8bit程度で量子化する。したがって、量子化誤差が大きくベースラインの±1bit程度が変動する。デジタルオシロのアナログ系も、サンプリング定理の制約を緩和するために高速回路となるので、基本的に純アナログシステムより劣る。

アナログオシロは、計測原理が良くわかったシステムで、量子化=AD変換の性能の影響を受けない。記録には、以前はインスタント写真を用いたが、現在ではデジタルカメラでその波形を電子データとして残せる。記録の便利さにおいてもデジタルオシロとさほど手間は違わない。

私の専門はプリント基板上で組むアナログ回路であるので、実装上の制約からDC-20MHzの帯域でなるべく詳細な波形を見たい。アンプのノイズは帯域が狭い方がS/Nは良くなる。画面の1%程度の分解能では微小発振しているのか、ノイズなのか判別がつかない。

電圧軸=垂直軸の分解能が不足している以上、時間軸がいくら正確であっても波形の周期はそれなりの誤差を持つ。デジタルオシロは多機能で、カーソルを合わせれば細かい数値を周期、周波数で表示してくれるが、その表示ほど正確ではない。

アナログエンジニアのふだん使うオシロスコープは最下位機種のアナログオシロスコープである。S/N比もよいし、プリント基板上で飛び交うことのできるスパイクノイズも的確に見える。

デジタルオシロは幻の波形をも表示する。しかも高価である。

ただ残念なことに、日本の電子計測器メーカはこの分野から撤退しつつある。静電偏向ブラウン管の製造メーカは国内に1社しかないとも聞く。付加価値の高いデジタルへとシフトしている

デジタルオシロでは精密アナログ回路の目的にかなった表示機能は無い。

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2007年8月 6日 (月)

真夏のアーチェリー

_1838 ←せみ時雨、自宅でもうるさい。

昨日は朝からアーチェリー。

気温はすでに30度を越えている。湿度も高い。それで今日は1Lのボトルを用意して70mの射を始める。

6射した段階ですでに汗びっしょり。6射ごとに水を一口。汗は乾かない。

先週までの仲間のアドバイスを意識して、フォームの調整。自分の射形は自分では良くわからない。無駄な力がかかるのはわかる。どこが悪いか試行錯誤。

最初の36射は点数を気にせず、速いピッチで射つ。

次の36射は点数を数えて、257点。250点超がコンスタントに出せればよいのだが・・・・。

汗、汗、汗。喉が渇く。

高温・高湿で水分を取らないと熱中症になりやすい。上着もアンダーシャツもびしょびしょの状態。

昨日は72射+試射6で早々切り上げた。

帰路、交通情報表示板を見ると35度。帰宅してシャワー、総着替え。クーラーを入れている部屋で体を冷やした。

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2007年8月 3日 (金)

接合電圧の温度係数

_1837 ←庭に咲いたきゅうりの雌花

後何日で食べごろになるかなー

Siダイオードやベースエミッタ間電圧VBEの温度係数は約-2mV/℃といわれる。文献によっては-1.7mV/℃から-2.3mV位の数字がでてくる。

接合電圧の温度依存性は、接合電圧が大きくなるとその絶対値は小さくなる。

理論計算で得た温度係数αを表す式は

α=-(Vj-Eg)/T  Eg:その温度でのバンドギャップ、Vj:接合電圧  T:絶対温度

である。拡散電流が主体であるか、再結合電流が主体であるかに依存してEgの補整項が数10mVはいる。

アナログエンジニアはこの式を用いて、電子回路の温度係数予想に使用している。

接合の直列抵抗が寄与してくる高電流密度領域では、寄生抵抗の+の温度係数が加算されるのでVjが0.8V程度と高いと、見かけ上の温度係数は-1.5mV以下まで下がることがある。

極端に低い電流密度では-3mV/℃くらいまで上昇する。

接合電圧の温度係数は一定ではないのだ。半導体素子の使い方に依存する。

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2007年8月 2日 (木)

羽の無い矢

矢は羽が無くとも、矢の重心が鏃よりにあると安定に飛ぶ。

私の矢は全長が68cm、重心は先端から23cmである。矢の質量は約17g、鏃の質量は約5g、シャフトは超超ジュラルミンの薄肉パイプにカーボンファイバーを被覆したものである。おもにACEとACハイスピードナビゲータを使っている。

近距離(30m)で羽の無い矢と羽根付の矢を数本づつ同時に射ち着弾位置の偏りをみる。

羽のある矢は弾道の修正力が強く、無い矢は修正力が弱い。このことを利用して番えて構えたときの軸線と弓のリムが戻る方向が一致するように、矢の先端をささえるアローレストの位置を微調整する。

当然、実射するわけであるから、使う人がそれなりの技量を持っていないと調整に限界がある。着弾位置がある程度まとまらないと違いが判らない。私は中級者なので、かなりの数を射して2群の矢の着弾位置のパターンを見るしかない。

アーチェリーの羽はプラスティックでできており、長さ5cm足らずの小さい羽である。しかも、軸線に対して1度前後右回転するように斜めに取り付ける。ライフルと同じ原理で弾道を安定させるためである。

高級品の和弓の矢は今でも軸は竹で重く、羽も鳥の羽で空気抵抗が大きい。実際に見たことは無いが1の矢と2の矢は回転方向が違うらしい。

アーチェリーはスポーツなので、当てるために努力する結果、自分にあった形(フォーム)をみつける手順をとる。和弓は「道」なので形を重んじる。

今年も初心者教室のお手伝いをさせていただいた。マイナースポーツであるアーチェリー人口が一人でも増えてくれることを願う。

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2007年8月 1日 (水)

竹とんぼ

私が子供の頃、竹とんぼつくりが流行った時期があった。

よく飛ぶ竹とんぼの持ち主は栄光に輝く。人気者になる。

そして、周りの子供達はよく飛ぶ竹とんぼを作ることに精を出す。

必要な道具は錐とナイフ、材料は竹。

今だから説明できるが、翼は中心部の迎え角を比較的大きくし、外周は中心からの距離に比例して迎え角を小さくする。迎え角を大きく加工すれば、その反力で抵抗が大きくなる。飛翔は回転体のモーメントとで効くから、翼の外周の質量を大きくした方が、蓄積エネルギーが大きくなる。したがって、強度の許す限り、自分の加工能力の許す限り羽の外周を厚くした方が有利である。

しかし、子供の力では、軸を手のひらの中で擦りながら羽の回転数を限られたストロークの中で羽の回転数を上げなければならない。軸の形状も重要な要素である。

軸の長さと質量は飛翔の安定性に大きく寄与する。一種のスタビライザーなのだ。均一な太さの竹ひごでは十分でない。下側の質量を大きく太くした方が有利である。しかし、羽側の径を細くしすぎると、軸がすぐに抜ける。

子供の頃、中学生時代までは色々な試みを竹とんぼで行った。よく出来たものは、10m以上まで上昇し、穏やかに戻ってきた。試行錯誤で掴んだ自分流のバランス感覚、これは仮想現実では得られない実体験である。少しずつ改良を積み重ねて、肌でものつくりを支配する要素を受け止める感性がこの時代に養われたように思う。

当時にも羽だけ飛ばすプラスチック製の竹とんぼがあった。おなじ方式で、市販品の性能を上回る竹とんぼを作るのは容易ではなかった。

旧来型の竹とんぼは、今でも観光地のお土産としてよく売られている。そして、結構よく飛ぶ。このレベルの竹とんぼを作るのは容易でない。今の子供達で親が指導しない限り作ることはしない。遊びの中にも工学の原点がある。この経験のない子供達に、色々な理科教育の実験デモを見せても意味がすくない。のではないか。

おもちゃも含めて、デジタル、反応の速さと作戦を競うゲームの世界とは異なる鮮烈な世界が、手作りおもちゃにはあったのだ。

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