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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2007年9月 6日 (木)

パルストランスの結合率

コアを用いたパルストランスの結合率Kは、ふつう0.99~0.9999程度である。

スイッチング用パルストランスでK=0.97などは非常に低い値である。

ふつうのパルストランスのKの値の範囲を知らないと、パルストランスを含む回路シミュレーションでは理解に苦しむ波形、現象が起こる。

意図的に低い結合率のトランスを作らないかぎり、1次コイルに鎖交する磁束はそのほとんどが2次コイルを貫く。結合率Kが低いと、1次側にも2次側にも直列インダクタンスが寄生することになる。

この寄生インダクタンスに蓄積されたエネルギーは回収できないので、RCを主体とするスナバ回路で消費させて、スイッチング時の振動を抑制することになる。

パルストランスはできるだけ結合率を上げる工夫を行うが、コイル間の容量結合を減らすこととは相反する条件となることが多い。このため、種々の工夫を行うが、それでも制約の無い場合より結合率はかなり下がる。

公開されるスイッチング回路では、パルストランスなどの仕様は、ほとんど示されない。パルストランスはスイッチング電源回路の心臓部であり、設計の腕の見せ所の部分である。

現在では、実測された波形を再現するシミュレーションパラメータから、結合率Kの値を推定できる。

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