電池の内部抵抗
←オクラの花。結構大輪の花である。めしべの右上の黒ぽちは蟻。1株だけの家庭菜園だが,結構,夫婦2人で食べることができた。収穫物は大小さまざまだったけど,やわらかく食べることができた。
電池の内部抵抗を測定する実験,私は嫌いである。
たとえば,新品のアルカリ乾電池からI=1A,30秒の負荷をとり,負荷前V1と負荷時の電圧V2を計測する。計算上はR=(V1-V2)/Iで内部抵抗を算出できる。
しかし,負荷後に再測定すると無負荷電圧V1はかなり下がっており,しかも何時間にわたって1次遅れ系のようにじわーと回復してくるが,元の電圧には戻らない。負荷をとっている最中にも継続測定すればV2は変化する。電池の起電力は温度の関数であるから,自己発熱による起電力変化も無視できない。
番外編であるが,ノートPCのバッテリーの残量表示も結構怪しい。夏場簡単に残量100%まで充電できたのに20℃のいま,残量はすぐには95%までしか上がらない。
バッテリーの残量推測には,温度情報も必要なはずで,その残量計測を高精度で行う専用LSIも発表されている。どのような知見を元に残量計測を行っているか知らない限り,にわかにはその仕様を受け入れがたいアナログエンジニアである。
温度管理された基準電池の起電力を無負荷で使うことにより,絶対値はともかくとして,10^-6程度の再現性を持つことは知っているが,電池の内部抵抗をきちんと測定できる系を検討したことがない。電圧変化は小さいので導線抵抗や測定系の結線方法も大きく結果に影響する。したがって,安直な電池の内部抵抗測定実験には取り組む気持ちがわかない。
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