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2007年10月 2日 (火)

トランジスタの入力抵抗

_1936 ←またまた,猫グッズ。御影石の猫。玄関においてある。我が家の幸せの守り神。 と,思っている。

トランジスタの微分入力抵抗は,従来の電子回路教科書では単にhieと示される。数値の入った測定例も教科書ではほとんど診たこと無い。

しかし,hieが判明しているものとして,トランジスタ増幅回路の議論は進む。

多くのメーカーのトランジスタのデーターにはhieの記載は原則としてない。

なぜか?

hieはベース電流依存性が高いので,hFEおよび実働コレクタ電流の影響を直接受ける。

稀に,メーカーサイドからhieなどのhパラメータの記載があるデーターシートを見かけることがあるが,その数値は整合性が取れていない。

貧弱な設備でも計測できるhieの計測方法を紹介する。

用意するものは可変電源,1MΩ前後の抵抗,テスタ,電流計。 ベースに適当な抵抗を接続し,電源電圧と電源・ベーす電圧を接続する。これから,ベース電流が1μA程度まで実測できるので,コレクタ電流を測れば電流増幅率hFEが判る。

次に,ベース・コレクタを接続する。このベースに種々の抵抗を接続してIC-VBE特性を測定する。

このデーターからIC=IshFE×EXP(VBE/VT)の式の確認と,Isを求めることができる。VTは熱電圧で(ボルツマン定数k×絶対温度/電子電荷)で常温で26mVである。

ベース電流IB=Is×EXP(VBE/VT)なので,これを電圧微分して,トランジスタの入力抵抗hieはVT/IBに等しくなる。

IC=1mA,hFE=100→IB=10μAだから,hie=2.6kΩである。

こんな計算方法,集積回路の世界では常識であるが,個別部品で組むアナログ回路設計者には行き渡っていない。

大学では,「電気回路」理論と同時に電子回路を教えることが多いので,増幅率の計算に出てくるhieのデータ測定など教えないのが普通だし。

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