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2007年10月10日 (水)

商用電源整流平滑回路

_1942 ←サフラン?の花。玄関の片隅に咲いた。去年より蕾の数が多い。普段気に留めないので,どんな葉をしているのか知らない。

小型変圧器(数VA~数10VA)を用いて,DC電源を作るだけであるが案外難しい。

必要なDC電流は希望する値でよいが,変圧器の2次コイル電圧の算定が難しいのである。欲しいDC電圧に,安定化するために必要な3端子レギュレータの動作電圧≒3Vを加える。これが整流平滑後のリプル電圧の谷電圧である。

リプル電圧VRのpp値はCVR=ITから,全波整流なら10ms,半波整流なら20msとしてCの値を決めれば,VRを大きめに見積もることができる。

問題はトランスの選定である。AC2次コイル出力電圧の√2倍にはならない。小型の変圧器の場合には,軽負荷になると電圧が上昇する。トランスは抵抗負荷に定格電流を流したときに公称電圧となるように設計されているのである。

コンデンサ入力平滑回路では,通流期間が1/3程度なので,電流の実効値が大きくなる。したがって,トランスでの電圧降下が大きくなる。これらの要因が重なって2次コイル実効値の1.1-1.0倍くらいのDC出力になる。

電流の実効値が大きくなるので,トランスの容量VAはDC電流出力×AC出力の1.5倍くらいの容量が必要である。ここを見逃すと全負荷を取った時に電圧不足に泣かされる。トランスの温度上昇も大きくなる。

当然,商用電源AC100Vが-10%低下したときに,必要なDC電圧が得られるように-10%分も見込む。低電圧DCではダイオードの順電圧も無視できない。整流用ダイオードは高い電流密度で使うので,順電圧は簡単に1Vを越える。

このような事情があるので,商用電源の整流平滑回路のトランスの設計は案外難しいのである。

内部抵抗のある交流からDC電圧を求める設計図表は,たとえばO.H.Shadeの物があるが,トランスの内部抵抗や取引条件を知っていないと使えない。

大雑把な目安として,DC電圧=2次コイル定格電圧,トランスの容量は全波整流方式でDC電流出力×AC出力×1.5倍のものが必要になる。

電源整流平滑回路はふつう解析的に解けない。したがって,数値計算,設計図表あるいは回路シミュレータで計算するしかない。

つねに付きまとう問題は,トランスが実効値で定格電流を流した時に公称電圧になるよう作られ,数値計算に必要なトランスの等価内部抵抗を求めるために必要な電圧変動率が公開されていないことである。

電源整流平滑回路を1発で設計できれば,その方はほぼ1人前のアナログ回路設計者であると考えるアナログエンジニアである。

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