体形と遺伝
まず,私の肩関節と肘の長さL1は肘と手首の長さL2よりかなり短い。腕全体の長さは大抵の同身長の方より長い。
L1が短いということは腕を折り畳んで水平に構えたとき,指の位置が顎より前方になることを意味する。アーチェリーでの基本の構えは顎の真下に右手の指を固定する。これができないのだ。したがって,背筋を使ってオーバードローの状態で引くか,腕の長さの差分だけ顎を突き出す必要がある。それだけにミスショットが出やすい。
次の段階では,複合弓に転向して,発射機(リリーサ)を使うようにした。しかし,仲間達のように,リリーサのトリガを掛けられない。私は手のひらが長く指が短い。したがって,親指と人差し指で輪を作り,リリーサを引くようにして,トリガをかけ発射することはかなり難しい。
腕の全長が身長の割りにかなり長いので,前屈運動などでは柔軟性があるように見えるが,アーチェリーには関係がない。L1とL2の比率で,従来弓(リカーブボウ)ならおよその射形が決まる。
腕も指も遺伝的要素が強く,わが血族親族は比較的腕が長い。手の掌の形状,皺の多さも祖母譲りである。
手をこまねいて悩んでいてもしょうがないので,昨日,タイプの異なる発射機を注文した。慣れるには時間が掛かるかも知れないが,手の掌の形状分を調整できる機能がついているタイプである。トリガさえ望むタイミングで掛けられれば大外れはないので仲間と一緒に練習できる。
スポーツのフォームひとつをとっても,各自の肉体的特徴を反映したものになると感じている。
新しい用具が入れば,また何ヶ月かの試行錯誤が始まる。フォームの一部が変われば全体に影響する。
アナログ回路もまた同じ。一部の仕様条件,測定機材が変われば異なる戦略がありえる。
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