2つの電圧源の分圧
GNDを基準とする電圧源V1,V2があり,V1,V2を2本の抵抗R1,R2で分圧するとその中点電圧Voはどうなるか。
この形は電子回路でよく出てくる。
答えは
Vo=R2・V1/(R1+R2)+R1・V2/(R1+R2)である。
オームの法則とキルヒホッフの法則を用いるなら,この回路(ループ1個)電流をI〔右向き)とおき,
V1-V2=(R1+R2)I・・・・・・・(1)
Vo=V1-R1・I ・・・・・・・・・・(2)
この連立方程式を解けば,答えが出る。
重ねの理を用いると,もっと簡単に答えが得られる。
実際の場面では,V1,Voが与えられて,V2を求めるケースも多い。
この形は,反転増幅オペアンプ回路やヒステリシスコンパレータ回路の特性の基礎になる。
精密アナログ回路はこのような計算をしながら,設計を進める。
計算無しに,回路の包括的な理解は得られないと考えるアナログエンジニアである。
セミナーなどで,講義の合間に出すと,一般に,かなり時間が掛かる。
ある程度は計算力がないと,応用が効かない。そのチェックの意味でこの問題は有効である。
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