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    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2007年12月

2007年12月31日 (月)

不等荷重

昨日は,ネオンテトラ,レッドプラティほか合計20匹の入った60cm水槽のお掃除。

魚を移動させ,70Lほどの水をポンプで汲み出し,砂を回収する。

あった! 水槽の底面にひび割れ。

ここのところ,1日1L程度水を補充していた。蒸発分にしては少し大きな量で,水槽の下部が少し濡れていた。

ひび割れは,左隅からYの字型になっている。

置いた場所の都合で,5mm厚さくらいのB6サイズの冊子で水平調整していたのが原因らしい。

魚のサイズ,匹数から一回り小型の45cm水槽を急遽購入。

その取り扱い説明書には,置き台に対する注意事項が細かく例示してある。

よーするにですね,水槽は丈夫で平らな面に置かないと破損するという注意書き。

面で支えないと,ガラスが持たない構造ということ。

冊子で水平調整したので,下面のガラスが両持ち梁の状態の力が加っていて,ちょっとした衝撃でクラックが発生したらしい。

教訓:水槽のガラスは面で支えることが前提で設計されているらしい。

この作業,年の暮れの忙しいときに半日も掛かってしまった。しかも45cm水槽は60cm水槽より値段が高かった。ミクロな災害ですら個人にとってはこの有様,大規模,想定外の事象が今年はいろいろありました。「偽」も多かった。

来年は「誠」の年でありますように・・・・。

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2007年12月27日 (木)

2つの電圧源の分圧

GNDを基準とする電圧源V1,V2があり,V1,V2を2本の抵抗R1,R2で分圧するとその中点電圧Voはどうなるか。

この形は電子回路でよく出てくる。

答えは

Vo=R2・V1/(R1+R2)+R1・V2/(R1+R2)である。

オームの法則とキルヒホッフの法則を用いるなら,この回路(ループ1個)電流をI〔右向き)とおき,

V1-V2=(R1+R2)I・・・・・・・(1)

Vo=V1-R1・I ・・・・・・・・・・(2)

この連立方程式を解けば,答えが出る。

重ねの理を用いると,もっと簡単に答えが得られる。

実際の場面では,V1,Voが与えられて,V2を求めるケースも多い。

この形は,反転増幅オペアンプ回路やヒステリシスコンパレータ回路の特性の基礎になる。

精密アナログ回路はこのような計算をしながら,設計を進める。

計算無しに,回路の包括的な理解は得られないと考えるアナログエンジニアである。

セミナーなどで,講義の合間に出すと,一般に,かなり時間が掛かる。

ある程度は計算力がないと,応用が効かない。そのチェックの意味でこの問題は有効である。

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2007年12月26日 (水)

LEDの順電圧

発光ダイオード(Light Emitting Diode)の順電圧は基本的に発光色に依存して異なる。

多くの発光ダイオードは10mA前後で使われることが多いので,この辺りの電圧が,その順電圧の目安となることが多い。

しかし,LED材料が異なっても,その順方向電圧はpn接合と,ダイオードの各部の直列抵抗成分Rsでほぼ決まる。

pn接合のI-V特性は

I=Is・exp(Vj/mVT)でVT=kT/q,k:ボルツマン定数,T:絶対温度,q:電子電荷,m:エミッション係数である。

メーカー不詳のLEDで実測した結果は

LED赤では,m=1.33 Is=1E-26 Rs=10Ω

LED黄では,m=1.88 Is=6.8E-20 Rs=10Ω 

LED青では,m=2.9 Is=3E-21 Rs=8Ωとなった。

10mAでは,赤・黄で2.0V,青で3.2V程度である。

LEDは,Siダイオードなどと比べて広い範囲の電流で使われることはあまり無いが,少ない電流で使用すれば実際の順電圧はかなり変化する。

昔,カメラのオートフォーカス用に使われたLEDではパルス駆動するので,実用上の順電圧はさらに大きくなる。

順電流と発光量はほぼ比例するとされ,温度に対しては負の温度係数を持つことが多い。

LEDはフォトダイオードと組み合わせて,フォトカプラやフォトインタラプタとしても使用される。

逆電圧降伏に対しては,信頼性が補償されていないものが多い。

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2007年12月25日 (火)

2段オペアンプ回路

2段増幅器をオペアンプで構成するとき,前段と後段の利得配分をどう決定するか。

必要な電圧利得が大きい場合:信号が小さい場合でかつ帯域も必要な場合には,必要な電圧利得の平方根で各段の利得とする。このようにすれば,同じ利得帯域幅積(GB積)のオペアンプで最大の周波数特性を得ることができる。

同種オペアンプで構成するなら,周波数特性が同じ高域カットオフ特性を持つ1次遅れ特性となるが,1次遅れ特性の壱縦続接続なので,過渡応答は通常振動的にはならない。

3オペアンプ形計測増幅器を構成する場合には,後段の加減算器の抵抗比精度が厳しくなるので,初段で全利得を稼ぐのが,同相電圧除去比がDC的に最大になる解である。同相電圧除去比と周波数特性を同時に追及するなら,許される最良の抵抗比で後段の利得を大きくし,初段の電圧利得を控えめにとる。

内部位相補償形オペアンプでは,GB積が一定なのでこのような結果となる。

外部位相補償形では,利得1での安定性は必要が無いので,相対的に大きな利得を初段で稼ぐことができる。しかし,次の段との高域カットオフ周波数をうまく組み合わせないと,過渡応答が振動的になることもある。

2段オペアンプ増幅器の利得配分では,条件に依存して様々な「最適」解が存在する。

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2007年12月24日 (月)

クリスマスイブ

_1987 ←バイクに乗ったサンタさん。

我が家のさちは,こんなアイテムを時々買って来る。わたしなら,もっと違うもの,大人の科学おもちゃがメインか。

次男がアクセスしているオンラインゲームはクリスマス特別バージョン。

その次男もまもなく,再び会社員となる。

クリスマスイブ。今回は天皇誕生日の振り替え休日。皆さん,どのようにお過ごしでしょうか。

クリスマスイブ:若い人,幼い子達にとっては一大イベントの日だろう。最近では小中学生達が靴下の中に現金を

見出すことが結構あるらしい。

親にとっては,サンタさん伝説をいつまで維持できるか。情報社会の中で子供達は意外なことまで知っている。

親子ともども,承知のうえでこのイベントを通過する。

若い人達の中には,勝負を賭けたイベントを計画している方もきっといるだろう。

社会人になった子供が3人いる中,その一人と夫婦で食事をする機会はそう多くない。

私は,割烹での食事を希望したがその案は却下。

日本酒「天狗舞」をだす店で,鰻料理を食べながら,一言ロートルの視点での言葉を添えたい。多分,当人にとっては,心地よくない一言だろうが。

男の大人二人が,同じ生活空間を共有する。30年の年齢の違いは埋まらないが,若者の感性の一端を垣間見ることができた。良い経験であったと思う。

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2007年12月21日 (金)

N700系の車窓

先日,東京までの数100kmを新幹線のぞみで旅をした。

いつものように,喫煙車両を緑の窓口で依頼したが,N700系なので全車禁煙席という。ただし,何両かは喫煙ルームがある。そこで喫煙ルームのある車両を指定した。たまたま座席は13A。わたしの拘りの数字にたまたま一致した。

往路の500系に比べて,なんとなく加速がスムーズで最高速度でのモータ音も静かである。モータと駆動システムの違いか?N700系は新鋭列車なので,以前よりかなり進化しているようだ。

シートも他ののぞみより,フィットする。シートも改良されているのだろう。

スモーカとして気になる「喫煙ルーム」は,といえば

1畳くらいのスペースに,4人程度は入れて,強力な換気が行われているので煙にまかれることも無い。その代わり自席では当然吸えないが。

つぎに目だったのは,窓際の席(A,E)にはAC100Vのコンセントが設置されていて,携帯の充電やPCの長時間作業ができるようになっている。進行方向最前列の席は,各席にAC100Vコンセントがある模様。

日が暮れて,窓から夜景をみるとなんとなく違和感がある。

光源に対し,ハレーション光が垂直方向,上下にかなり広がっており,これが独特の雰囲気の夜景となっているのだ。

上下方向に広がった光は,ぎらぎらと輝いている。最初はレーザー光などで生じるぎらぎら模様,レーザースペックルかと思ったが(laser speckle,このタームを思い出すまで20分くらい掛かった),光芒をよく見ると,光源を包み込むように湾曲した濃淡の筋が見えた。

窓ガラス?に肉眼では見えない周期的構造があるらしい。物理光学的な現象のようだ。

光源が多い市街地走行時にはかなりしつこい光芒が多数見えていた。

こんなことをぼんやり考えていたら,時間をもてあますことなく目的地についた。

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2007年12月20日 (木)

無償修理

無償修理の案内が来た。

現在乗っている車のドアロックシステムの不具合回収の葉書である。愛車は無償補償期間を過ぎている。法に定められたリコールでもない。

改修時間は3hという。意外に長い時間だ。

先日,予約をとって改修を行ってきた。

不具合箇所は,4枚のドアに内蔵されたドアロックアクチュエータである。おそらく,双安定ソレノイドアクチュエータと推定される。

本当は,改修前後のアクチュエータの構造などを見たかったのだが,礼を失すると思い言い出せなかった。

故障率も明らかにされていない。しかし,改修を決断するに足る不具合事例があった模様である。

この対応,まずまずか。

実はこの車,補償期間中に,間歇的ではあるが運転席側のパワーウィンドウの動作不具合があった。

フルシャットボタンを操作すると,窓を閉める動作の途中で再び下りてくる。ディーラーでは再現しなかった。

相手は,最初部品交換する気はなかった模様だが,このクレームを記録しておいていただこうと言ったところ部品交換してくれた。その後は生じていない。クレームを記録に残すと要求することは,そのトラブルが再発したとき,それに伴う連鎖トラブルにも責任を持てと言ったのに等しい。それで相手は即応した。

推定原因はパワーウインドウのモーターのトルクセンサの誤作動とアナログエンジニアは考えた。この手のセンサは温度依存性があるので,修理工場で不再現となったものと思われる。

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2007年12月19日 (水)

等速ジョイント

前輪駆動・エンジン前置き車(FF車)に必須の機械部品である。

ジョイントに「等速」の形容詞がついているのは,等速でないジョイントの方が一般的であるからか。

アナログエンジニアは早い時期にこの言葉に出会った。

対比すべき言葉は「ユニバーサル」ジョイントだろうか。

1W級のMGセット(モーター・発電機セット)を実験的に製作したときに,ユニバーサルジョイントの不等速運動を見た。

電気工学科などでは,通常MGセットは数kWクラスの規模でモーターと発電機特性を調べるために,教育のために使われるが,その1/数1000の規模で手作りでMGセットを作成した。

手作りなので,モーターと発電機(発電機は永久磁石界磁形DCモーター:極一般的なDCモーターに動力を与えて回転させると発電機になる)の軸あわせが難しい。滑らかに回転させるには,ユニバーサルジョイントを2個使用して,軸をなるべく平行に設置する。

このようにすれば,結構綺麗なDCモーター特性を,この規模の実験でも得られる。

では,軸が大きく斜めに配置されていれば,どうなるか?

適当な負荷トルクを与えて低い電圧で運転すると,目視と聴覚で不等速回転を確認できる。不等速運動とともに負荷トルクも変化する。もちろん,ユニバーサルジョイントでも複数の等速条件が存在することは様々な文献・技術情報に記載されている。

「等速」の形容詞がある以上,形容詞を付けなければ不等速運動が当たり前だとアナログエンジニアは考える。

形容詞ひとつで,技術的課題が表現されている例の一つが,等速ジョイントである。

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2007年12月18日 (火)

精密機器輸送中

国道で前をゆっくり走っていた大型貨物車。超精密機器輸送中!

まず,アクセルを離して自車を穏やかに減速し車間距離をとる。

積荷は何だろう。最新鋭の液晶製造装置,高性能理化学機器,半導体製造装置,防衛機器の一部?・・・・。

積荷が何であれ,万一追突などの事故を起こせば,回りまわって数億円のつけが回ってくる可能性がある。上限無しの対物事故保険には入っているので,その場合でも身の破滅には至らないだろうが,くわばら,くわばら。

その確率はとても低いが,リスクの大きさは個人として負担できる金額ではないことは確かである。確率×金額の積はどの程度だろう。多分,無制限にしたことによる保険金額UP分よりかなり小さいはずである。

アナログエンジニアは今も作る立場に立つ人間である。したがって,モノが壊れる前提で,設計を行うことを基本とすることが多い。

予想される部品の故障確率と故障モードから,設計品が静かに穏やかに停止するならふつう大きな問題にならない。

部品の定格オーバーなどは論外で,それに安全率を掛けるのは当然である。

しかし,確率が低くとも重篤な故障モードに対しては万全とはいえないが,精一杯の保険を(個人的に)かける。

異常時に安全サイドに壊すために,回路の一部に故障モードが明白な部品を入れるとともに,多重安全のための部品をそれとなく入れておく。機器の規模が大きければ,ユニット間でも故障時の協調をとる。

そんなことをやりながら,商品に仕上るには,部品のカタログ仕様だけではなく,現在ではインターネットベースでアクセスできる部品の技術資料も熟読する。もちろん,記述はデータ例としてなされているだけである。

かっての上長たちは,おそらく私がそのような設計を行っていることは知らない。そして,当然評価にも反映されないだろうが,それでも良いのだ。フィールドデータの実績がアナログエンジニアの誇り。

想定外の事故,事象はありえる。無いとはいえない。

知識をもちそれを実践するアナログエンジニアはそれなりの責任があるのだ。

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2007年12月17日 (月)

本屋の技術書コーナ

先日,東京で数軒の本屋さんの技術書コーナを見てきた。

技術書コーナは閑散としている。しかし,文芸書などの1階2階の売場結は構繁盛している。

工学系大学生や若いエンジニアが教科書以外の本を読むことが少なくなってきているためだ。

インターネット検索でうまくキーワードを組み合わせれば,無料でそれなりの情報が得られる。このために,若い人達が本を買わなくなっているのだ。断定しすぎか?

昔の専門書は概して分厚く,給料比で考えると高価なものであった。

しかし,最近の技術書は薄く,図版も多く,かつ初任給比で考えると相対的に安い。

ひとつの技術分野を述べるには分厚い本が必要だ。ひとつの分野を系統的に知るためには,学ぶ側もその本の趣旨に沿った勉学が必要と思う。

系統的な知識の不足,演習量の不足が応用力の弱さに繋がっていると私は考えている。

書く立場から言えば,対象とする読者層に対して1冊の本,しかも200p前後でまとめようとすると対象読者と内容を絞らざるを得ない。

学術の世界では論文の数がモノを言う。どこか新しくなければ,そして有用性を主張しなければ論文にはならない。ついで,質も問われる。一方,技術の世界では,ふつう社員としての守秘義務があり,自由には書けない。その結果,学術の世界でも技術の世界でも基礎理論をきちんと書ける人材,読める人材が減っていく。

したがって,基礎的,根本的な問題の解析技術や対処法は相当工夫しないと書けない。

かくして,書く側も読む側も薄っぺらになりがちである。

個人的な感想を述べると,私は「図解」などの形容詞は嫌いである。きちんと,技術要素を論理的に教えるには式や数値例が必須であると思う。執筆の目的で何冊か「図解」の名のつく関連分野の本を持って,熟読したことがあるが,冷静に辿ると多くが論理的な一貫性を欠いていることもある。素養があると,読むに耐えない本もある。

生意気にも批判的な記述をしたが,基礎力あっての先端である。これを忘れては,足腰が弱くなり大学も企業もその存在価値を未来に見出せないと考える。

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2007年12月14日 (金)

リミットサイクル

我が家の60cm熱帯魚水槽の保温状態を見ていた。

オン・オフ制御である。オンの期間は12分,オフの期間は30数分。オンの時にはモニターLEDが点燈する。

現在の気温と水槽の温度差は約10℃だから,10℃の4倍程度が温度制御可能な温度差で,保温できる最低気温は-20℃弱か。ふーむ,200Wではなく150Wヒータで十分だった様だ。

水槽の水は約70L,ヒータ出力は200Wで,水は十分攪拌されている状態だ。ヒーターのオン期間の放熱を無視すれば,オン・オフ制御の温度ヒステリシス幅の見当がつく。

計算は簡単で,水槽は70kcal/℃,ヒーター出力は約50cal/sなので,昇温時間は約1400秒/℃程度になる。オン時間の実測値は700秒なので,制御系のヒステリシス幅は0.5℃程度と予想される。

記録温度計を挿入して温度変化を観測すれば,設定温度近傍で規則的な鋸波が観測できるはずである。これがオン・オフ制御に典型的に見られるリミットサイクルである。

オフ期間を細かく解析すれば,ガラス面その他を通過する放熱量も計算できる。

寒くなってきてから,水槽の蒸発量が増加した。水をポンプで吸い上げフィルターで水質保持を行っているので,温度差の増加と湿度の低下により,1日当たりの蒸発量がずいぶん増えたようである。

真冬になれば照明用の蛍光灯の電力も含めれば,月に100kW時位の電力を使っていることになる。

水槽に入っている魚は,安く飼い易いネオンテトラなどで1匹当たりの値段は安いのだが,案外維持費が掛かっているようである。

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2007年12月13日 (木)

コメット機

コメット機は1949年就航。金属疲労破壊の有名な事例で,この公開文献に詳細が図入りで紹介されてる。

ジェット旅客機の空中分解事故として,よく知られている事例である。原因は低サイクル疲労破壊であるが,金属材料の切り欠き効果による応力集中も加担しているとされる。

高速増殖炉文殊では温度測定用のセンサである熱電対の鞘管の疲労破壊とその後の人的対応のまずさから被害を拡大した。この場合はカルマン渦による鞘管の周期的な応力と,鞘管の不連続断面形状が災いしたとの説が有力である。高速増殖炉は冷却材に金属ナトリウムを使用することにより,適度な速度で中性子を炉の周辺に配置した核反応に寄与しないウラニウムを核分裂性プルトニウムに変換できる。消費した燃料より多くの核燃料を生産できる次世代の原子炉である。

脱線したが,金属疲労の問題は一般者にとっても,たとえば遊園地のコースターの破損などで身近な話題となっている。

機械工学者にとっては,極めて切実な問題であり実用上の機器の寿命を決める。この予測を誤ると深刻な影響が各所に生じる。建築構造物の強度偽装問題など論外であるが,恣意的な設計不良はチェックされるべきであると思う。

金属構造物の破壊は物理的過去の履歴の影響も受ける。加工硬化などの要因もある。金属は化学的要因も受けて損傷する。よくある例では,真鍮の応力腐食割れなどもある。

アナログエンジニアは,機械工学に手をだす気持ちはさらさらないが,それでも物理化学現象の基本を知らない工学者の設計の危険性を感じる。いまの大学教育で何が欠けているか今一度考えてみる必要があるだろう。

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2007年12月12日 (水)

レーザートリミング

トリミングとは,回路のプロセス能力を超えて回路定数を変える技術の総称である。

厚膜ハイブリッドICなら,サンドブラストも使われる。

薄膜の抵抗を調整するなら,レーザー光で抵抗体の一部を適度に焼ききる方法も使われる。場合によっては,電気化学的方法で,抵抗体の形状を変える方法もあると聞く。

その他の方法として,適度な金属体を電気エネルギーによるジュール熱で焼ききる方法も行われている。

ヒューズ方式以外は,主に抵抗値を上昇させる操作である。設計上は,許容するばらつきに対応する抵抗値の下限を元にパターン設計を行う。すなわち,プロセス能力のばらつきの情報なくしては,設計できない。

トリミングの形状には基本的に数種類のカット方法がある。Lカットは細かい調整が効く。同方向に距離を離して2本カットする方法もある。抵抗値の調整幅を大きくするには交互に逆方向の切れ込みを入れる。カットする場合,線状に切り込みを入れたトリミング先端形状などが経年的安定性に大きく寄与する。

単体抵抗でも多くは,トリミングが施されている。ICでも0.1%を越える精度でトリミングが施されているものもある。逆解析により,必要精度を求めると0.1%を越える値となる回路もある。

このようなトリミング方法を使用するには,それなりの設備,量産規模が必要である。

量産規模がそのレベルに達しない場合には,トリミング方法は可変抵抗とならざるを得ない。

時には,量産規模が製造プロセスを左右する。10,100,1000,1万,10万・・・/月では使える手法がかなり異なる。悲しいいのは,トップ企業との量産規模が採用できるプロセスに影響する場合である。その中で価格競争を行うには上層部の厳しい判断が必要となるであろう。

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2007年12月11日 (火)

印書体

最近,ハンコを作りました。

3文印は,品格がないし・・・・。

かといって,実印を使うほどのことも無いレベルの契約書にハンコを押す機会が増えたのです。

銀行印は少し大きくカッコがよいが,持ち歩くには気後れするのです。

そこで,新たに仕事用のハンコを作りました。

並んで押す相手のハンコは多くの場合,3文印よりかなり大きいのです。

3文印ではかなり見劣りするのですよ。

・・・

そこでえらんだのはですねー。

通常の銀行印より少し大きく,複雑そうに見える印書体のハンコを作りました。

先週,このハンコを相手の目の前で押す機会がありました。

この場面では,3文印がふつう。そこでですね,通常の銀行印より一回り大きいハンコを押したわけです。

相手の反応はありました。行書体は軽いし,楷書体は印影の特徴を掴みにくいのです。でも,印書体なら結構複雑な印影となるのです。

使うハンコも,独立エンジニアとしては無視できない小道具だと感じました。

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2007年12月10日 (月)

アナログリテラシー

_1983 ←昨日撮影したライラックの花。

本来は春の花と記憶している。季節を間違ったようだ。

リレラシー,私はこの言葉があまり好きではない。日本語にはもっと細分化された用語がいくらでもある。この言葉の先にアナログをつけてみた。

「アナログリテラシー」

リテラシーを応用能力と解釈すれば,その背後には生きた知識,測定技術,モデリング能力などが存在する。見聞きする現象がどのようなプロセスで生じているのか,その影響はどうなるのか・・・それを感じ取る感性も必要だろう。

アナログは実世界である。単純な予測で十分なこともあれば物理現象や化学現象が複合する場合もある。

応用力の前に,基礎知識がなければ考える種がない。それを定量化するための支配法則を見抜き,計算する数学力がなければ応用はありえない。それを無視した教育の結果が今,問われている。教科をまたがる問題,課題への対処訓練にも問題がある。

基礎学力の不足している段階で,総合学習や研究授業を行っても効果は少ないだろう。

国語力も低下しているので,数学の文章題の苦手な生徒,学生も多く存在する。アナログリテラシーは,自分で解くべき課題を表現し,それを数式化し,数字を入れて必要な精度で解き結果を求め,その意味を自己の概念にフィードバックするところに意義がある。その過程には,常に測定という作業が入る。自分の五感も測定器である。五感では定量化できない領域では測定機器を使用する。その測定原理と限界を知った上で使用するのもアナログリテラシーではないか?

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2007年12月 7日 (金)

IGBT

IGBT(Insulate gate bipolar trannsister),は日本語では絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタである。パワーMOS-FETよりも大電力用途が主体で,その素子特性はMOSFETに近い。

IGBTはnチャネルパワーMOS-FETとpnpバイポーラトランジスタの異種ダーリントン接続により,かなり,その特性を表現できる。

入力はMOS-FETのゲート,出力はpnpトランジスタのエミッタ,共通端子はMOS-FETのソースとpnpトランジスタのコレクタの接続点で内部で,MOS-FETのドレインとpnpトランジスタのベースが接続されている。

トランジスタ部の電流増幅率は,1-5程度と低く高耐圧バイポーラトランジスタに近いとされる。

等価回路がMOS-FETトップの異種ダーリントン接続だから,入力特性はnチャネルMOS-FETに近い。

ON時の飽和電圧は,トランジスタのVBEに,パワーMOS-FETがトランジスタを駆動するために必要なVGDを加算した値0.8-2V程度となる。

一般的にIGBTはパワーMOS-FETより低速ではあるが,単素子で10kVA程度まで扱うことができる。また,IGBTはMOS-FETとバイポーラトランジスタの複合素子なので,電子回路的感覚で大電力スイッチングを行うことが出来る。

扱う電流が大きいので,配線の寄生インダクタンスの影響に十分注意を払った布線と熱設計が必要である。

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2007年12月 6日 (木)

限定思考

このような概念,言葉が一般的にあるか否かはわからない。しかし,この言葉は私の行動様式の一部として存在する。

「限定思考」は自分の考える素材,解析能力,論理能力,感情などのサブセットとして存在する。

この能力無しに,この問題を扱ったらどのような結論が出るのか?それを結論から矛盾なく推測する思考法といってよい。間違い結論にも一理はある。それを見極めるのが限定思考である。

人を教えるとき,限定思考が必要になる。間違い判断に対して,どこの部分で分岐点が存在したか,どこで手を抜いたのかも見える。

限定思考はリアルタイムでの作業である。この作業は案外,エネルギーを消費する。しかし,相手の力量,感情などなどに配慮して,その枠内での必然的行動様式を見抜くことができる。

このような思考法は教授者が多数の学生を相手に,的確なワンポイントアドバイスをするために必要なプロセスではないか。限定思考を行うにはそれなりの自己訓練が必要である。相手の思考を,相手の状態に応じてトレースし,一番可能性の高い結果不整合の状態を生じたプロセスに直言する。このような思考法も存在しえる。

独立エンジニアは,常には自分のフルパワーを見せる必要はなく,その場その場で変わる自分自身の制約条件下での必然性を追求して,結論を出すこともある。

もっとも,自分に対する超越者に対しては,正直・誠実であることが最良の選択であるとアナログエンジニアは考える。

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2007年12月 5日 (水)

木星と彗星の衝突

1994年夏木星と彗星が衝突した。シューメーカー・レビ第9彗星である。

当時,私は自力で衝突のエネルギーEを概算した。分裂した核の元の大きさを直径数km,比重4程度,相対速度40-50kmとして計算した。E=mV^2/2で計算する高校物理の問題である。数値が非常に大きかったので,TNT火薬1ギガトンの水爆のエネルギーを単位にさらに,換算した。

結果は水爆1-10万個相当のエネルギーとなった。この数値は後に報道された値と一致した。

アナログエンジニアはこの手の計算を分野を問わず概算する。こまめに計算することで,数値感覚が身につくためで,どのような工学世界なのか垣間見える。今の大学生は自発的には大きい数値,小さい数値のオーダーエスティメートをあまりやらないように思う。

この手の問題はいくらでもある。

直径1.5m,3000rpmの回転体の外周での加速度はなんGか。

時速70kmで走行している1.5トンの乗用車の運動エネルギーをすべて回収すると何Jouleか。

50万Vに充電された10000pFのコンデンサの蓄積エネルギーはいくらか。

1pAの電流が流れるとき,1μsの間に移動する電子の数はいくらか。

・・・

電子回路でトランジスタを扱うときに出てくるのが熱電圧VT=kT/q これは小さい数の割り算で,kはボルツマン定数,qは電子電荷,Tは絶対温度である。常温で約26mVとなる。この数値はトランジスタ,ダイオードを扱うときには,覚えておかなければならない数値である。

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2007年12月 4日 (火)

鉄路の幅

JR在来線は狭軌,新幹線は広軌。少ないが広軌を用いている私鉄もある。線路の幅は車で言うとトレッドに相当する。

3ナンバーの車のトレッドは約1.5m。車輪の前後の間隔(ホイルベース)は2.5mを越える。小型車では,トレッド,ホイルベースともにデザインの許す限り広く取っているように見受けられる。4つの車輪で形成する四角形の面積が乗り心地の基本要素となるためだ。

狭軌は1.1m弱の幅である。一方,車両の幅は4人掛け+通路だから3m前後と推定できる。車と比較すると車体の幅と車輪の幅がかなり狭い。

カーブでは水平方向の遠心力(横G)がかかる。数年前の関西での大規模な脱線事故では,カーブでの車両の速度と人が乗っている状態での車両の重心位置が盛んに報道された。

遠心加速度はmRω^2,mは車体の質量,Rはカーブの半径,ωは角速度である。角速度ω=v/Rだから,速度の2乗で遠心力は水平方向に働く。垂直方向は下向きにmgの力が働く。この2つの合力が,外側の車輪の鉛直線上になれば,車輪が浮く寸前の状態になる。重心位置が判明しているなら,高校物理の知識でここまでの計算はできる。

本格的には,軌道面の傾斜や横Gによる人の移動の重心位置,サスペンションの状態などの解析が必要となるだろう。そこは専門家の領域だ。

ただ,カーブでの安定性が速度の2乗に大略比例することには変わりがないと考える。何km/hの速度超過が問題ではなく,規定速度に対して何倍の速度でカーブに進入し,その倍率の2乗が重要であるはずだ。

オフロード走行を想定した車高の高い車も町を走っている。車の場合には,曲がる半径が小さいので,カーブへの進入速度は十分落とす必要があろう。

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2007年12月 3日 (月)

ダーリントン接続

たとえば,npnトランジスタQ1,Q2の2個でのダーリントン接続は,コレクタC1,C2を接続,Q1のエミッタE1とQ2のベース接続しQ1のベースをベース端子,E2をエミッタ,C2をコレクタ端子と見なせば,電流増幅率の非常におおきいバイポーラトランジスタを等価的に得られる。

ワンチップ化されたダーリントントランジスタでは,B2-E2間やB1-E1間に抵抗が接続されている場合が多くある。これらの抵抗は,ダーリントントランジスタの電流増幅率hFEに大きなコレクタ電流依存性を与える。したがって,実際に使用する際には,データーシート上の情報から,実働条件でのhFEを温度条件を勘案して決定する必要がある。

また,ダーリントン接続を行うとC-E間の飽和電圧がVBE+VCE(sat)≒0.8-1V程度に増加する。単体のトランジスタなら0.1V前後である。したがって,この手のトランジスタをスイッチング用途に使用する場合には,ON電圧の増加と,その増加に伴うON損失電力に留意する必要がある。ダーリントン接続に伴うON電圧の問題は実務上十分注意する必要がある。

ICダーリントントランジスタでは,その図記号が単体トランジスタと同じものを使われる場合もある。しかし,使用に際しては,内部等価回路を意識しなければならない回路も数多く存在する。

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2007年12月 1日 (土)

フォーム

用具スポーツは,使う用具を変えると自分のフォームにも大きな影響を与える。

私の趣味はアーチェリー,マイナースポーツである。和弓場は案外たくさんあるが一般人で使える射場は県で1箇所。

マイナースポーツであるアーチェリー競技で使う弓は大きく分けて,オリンピックや国体で行われる通常弓(リカーブボウ)ともっとメカニカルなコンパウンドボウがある。

コンパウンドボウは,複数の弦とカムを用いているので,狙う姿勢での張力は最大張力の1/2程度まで低下する。非力な私でも50ジュール程度の運動エネルギーを持つ矢を発射することができる。

アーチェリーの中でも日本ではマイナーなコンパウンドボウは,競技ルール上,指で弦を離すのではなく,リリーサと呼ばれる発射器具を使うことが許される。

最近リリーサのタイプを変えて調整中。理由は自分の腕の長さと指の長短の身体的特徴が標準値とかなり異なっているためである。

リリーサを変えてから,ミスショットの傾向が変化した。100射前に右腕(引き手)の負担も変化した。外れる方向は30mで上方向,約20cm。

今日は,たまたま県で最高得点を出すAさんのアドバイスを受けた。6射をみてくれて,外れたときのフォームを的確に把握してコメント。左腕(押手)と力点である弦を引く位置,右手の肘の位置がほぼ一直線になるフォームがベストであるが,ミスショットが起きるときには右肘がこぶしひとつ分程度低いという。

外れ方と筋肉の疲労の度合いから,確かに納得がいく。右肘の位置を意識的に上げながら10数射。着弾のばらつきが少なくなったところで練習を終了。フォームがきちんとしていなければ,発射の瞬間の数ms~数10msの姿勢を制御することはできない。

弓道は形から入って,射の精度を上げる。アーチェリーはもっと自由である。当てる目標に向かって努力・工夫する中で自分の射形を自分にあった形とする。これが「道」とスポーツの違いなのだろうか。

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