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  • 単独著
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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2007年12月12日 (水)

レーザートリミング

トリミングとは,回路のプロセス能力を超えて回路定数を変える技術の総称である。

厚膜ハイブリッドICなら,サンドブラストも使われる。

薄膜の抵抗を調整するなら,レーザー光で抵抗体の一部を適度に焼ききる方法も使われる。場合によっては,電気化学的方法で,抵抗体の形状を変える方法もあると聞く。

その他の方法として,適度な金属体を電気エネルギーによるジュール熱で焼ききる方法も行われている。

ヒューズ方式以外は,主に抵抗値を上昇させる操作である。設計上は,許容するばらつきに対応する抵抗値の下限を元にパターン設計を行う。すなわち,プロセス能力のばらつきの情報なくしては,設計できない。

トリミングの形状には基本的に数種類のカット方法がある。Lカットは細かい調整が効く。同方向に距離を離して2本カットする方法もある。抵抗値の調整幅を大きくするには交互に逆方向の切れ込みを入れる。カットする場合,線状に切り込みを入れたトリミング先端形状などが経年的安定性に大きく寄与する。

単体抵抗でも多くは,トリミングが施されている。ICでも0.1%を越える精度でトリミングが施されているものもある。逆解析により,必要精度を求めると0.1%を越える値となる回路もある。

このようなトリミング方法を使用するには,それなりの設備,量産規模が必要である。

量産規模がそのレベルに達しない場合には,トリミング方法は可変抵抗とならざるを得ない。

時には,量産規模が製造プロセスを左右する。10,100,1000,1万,10万・・・/月では使える手法がかなり異なる。悲しいいのは,トップ企業との量産規模が採用できるプロセスに影響する場合である。その中で価格競争を行うには上層部の厳しい判断が必要となるであろう。

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