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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2008年1月21日 (月)

可変抵抗2

可変抵抗VRの使用方法は固定抵抗より難しい。

可変抵抗は1種のアナログメモリであるが,大きく分けて可動接点に電流をほとんど流さないポテンショメトリックと#3,#2端子を接続して可変抵抗値を得る2種類の使い方がある。

接触抵抗の影響が少ない分,ポテンショメトリックの方が分解能,安定性が出やすい。

抵抗体の絶対値も温度係数も固定抵抗より一般的に劣る。

オーディオ関連では,可変抵抗を回路系の利得を大きく変化させる場所に使うことが多いが,精密アナログ回路ではオフセット(ゼロ)と利得(スパン)の微調整に使用することが多い。

設定可能な分解能は,普通,確度の2-3度といわれる。この角度より期待する設定精度が厳しいと調整が難しくなる。

しかも,低抵抗巻き線形のように手動設定可能な角度より,抵抗体の分解能が低いこともある。

抵抗体の種類によっては,回路各部の温度係数よりかなり可変抵抗部の温度係数が大きい場合もある。

アナログエンジニアのVRでの基本戦略は,必要十分な調整範囲になるようVRの値を決める。回路全体の温度係数に影響しないよう,VRに固定の並列抵抗を接続することもある。

VRの#2端子の接触不良が致命的であるならば,並列抵抗を2分割し,その値を設計中心にして#2端子から先の回路に接続する。

何よりも大切なことは,自分の手で設定分解能を確認しておくことである。手回しで目標値に設定できないほどシビアであれば,調整範囲を狭くした方がよい。多回転VRで,鈍すぎる設定性も作業性が良くない。

たかがVRの設定であるが,使い勝手や安定性に大きく影響するのが可変抵抗周辺の回路定数の配分である。

アナログエンジニアはここにも拘る。

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