PSRR
PSRR:(Power Supply Rejection Ratio)電源除去比
SVR(Supply Voltage Rejection)ともいう。オペアンプ電源の変動が,入力換算でどの程度影響するかの度合いで,数値は大きいほど良い。
このデーターを参考にオペアンプの電源品質を設計する。
PSRRは周波数の関数であり,オペアンプの利得帯域幅程度でかなり小さい値となる。+電源と-電源で異なるが,F品種によっては,fTの近傍で10dBにも満たない。
オペアンプ電源に高周波成分が含まれていると,入力換算でかなりノイズが入る。場合によっては,入力回路の非線形性によりDCオフセットも増加する。
精密オペアンプ回路では,スイッチング電源で発生した電源をさらにドロッパ式電源で安定化することも,ふつーにある。上記の現象を嫌うためである。電源品質に敏感でありたいものだ。電源品質が劣悪であれば,オペアンプ本来のDC性能は簡単に1桁以上低下する。
必要な電源品質でオペアンプを動作させることが肝要である。
電源は,アナログ回路設計者にとって与件であることも多いが,それでも,電源品質に拘らなければ精密オペアンプ回路の実現は難しいと考えるアナログエンジニアである。
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