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2008年2月28日 (木)

16ビット分解能

2バイトが16ビット=65536である。逆数を取れば0.0016%である。これが16ビットで表現できる最小の単位(量子化誤差)である。

16ビットのA/D変換器は多数市販されているが,分解能と確からしさは根本的に異なる。

アナログ的には,5V程度の信号を扱うと約80μVとなる。デジタル化するとその数値を信じがちであるが,環境が変わり時間が経つに従いA/D変換器もまた変化する。

A/D変換の基準となる電圧は,通常0.01%くらいの絶対精度である。t抵抗比の温度係数は±数ppm/℃くらい。これを元に分圧して入力信号と比較するのが,逐次比較形A/D変換器である。分圧比はA/D変換器の抵抗比精度に依存する。これらは,フルスケール誤差に影響する。

その他の誤差要因もある。内部に使用するアナログスイッチの精度や増幅器のオフセットはゼロ点誤差に影響する。これらは経年的にも温度的にも0.001%に比べて十分には安定であるとはいえない。

したがって,原点(ゼロ点)も傾き(スパン)も主に環境温度と時間に依存して変化する。100℃幅の環境温度変化を許容する環境下では0.1%のかなり難しい。

0.01%の世界では,測定対象:たとえば長さの比較においては20ppm/℃程度の膨張係数を持つものが多いから1-2度変化するだけで,対象物の長さは温度をきちんと管理しなければ0.01%の不確からしさで長さを述べることはできない。しかも,長さが経年的に一定であるとは限らない。

この辺りは,計測工学の基本である。しかし,計測工学をきちんと教えている大学はそう多くは無いと聞く。

デジタル化は必要であるが,その数値に対する信頼感は相当に割り引く必要があるとアナログエンジニアは考える。

0.1%の測定値でも,どのような測定器を用いどのような環境で測定するのかが問題になるレベルであろう。

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