電流増幅器
OPアンプの-入力端子を,抵抗Rを介して出力に接続,信号源をOPアンプの―入力接続,+入力端子をGNDに接続する。これで,電流→電圧変換回路を構成できる。
信号源はGNDに仮想短絡されるので,信号源の短絡電流を測定できる。
測定できる範囲は,OPアンプの最大出力電流から,下は,OPアンプのバイアス電流まで数倍までである。
通常は,微小電流の増幅に用いる。
この回路,抵抗1本とOPアンプ1個で構成できる簡単な回路であるが,使用される分野が限られているのであまり湯名ではない。
V-I変換の係数はオームの法則に従い,出力電圧Vo=-RIである。
少なからぬ信号電流源は寄生容量Cがあるので,単に信号源に直列にした抵抗Rsの両端を測定すると,その時定数はCRsのオーダーになる。この回路では信号源が仮想短絡されるので,応答性は著しく改善される。
寄生容量が非常に大きい(数100pF程度以上)だと,OPアンプ出力のステップ応答が過渡的にリンギングを起こす場合もある。
このときには,Rに並列に微小コンデンサを挿入し,信号源に直列に数Ωから1kΩの抵抗を挿入し,過渡応答を制御する。
信号源の寄生素子は不明なことが多いので,実回路を模したステップ応答テストは,実信号源を0信号に保ち高抵抗を介して方形波電圧信号を入れる。これでOPアンプの過渡応答を制御できる。
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