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  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

専門とする事項

  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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  • 岡山 努: アナログ電子回路の基礎と入門!これ1冊

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2008年4月11日 (金)

基本回路の知識

_2169 ←猫の虫眼鏡。文鎮にもなる。

基本回路とされる回路形式は先人の工夫の跡であり,その回路を徹底的に解析することにより,新しい回路的工夫が付加されオリジナル回路が生まれる。

たとえば一石エミッタ接地増幅器のバイアス回路では,データシートより正確なトランジスタのVBEの求め方が必要になる。

電圧増幅率を誤差20%くらいで求めるには,自分の設計条件下での入力抵抗を求めなければならない。もっと設計精度を上げるには,信号源抵抗やトランジスタのアーリー電圧を考慮する。

低域周波数特性を把握し設計するためには,2-3個のコンデンサを含む回路を等価モデルで計算する必要がある。

高域周波数を予測するには,ベース・エミッタ間に存在する寄生容量:Cobを考慮した周波数特性をモデル化した等価回路を解く必要がある。

プロとしてやるなら,典型値として記載されている条件から,自分の設計条件への補正も重要である。

このような手解析可能な問題を次第に複雑なモデルで解く努力無しには,カット&トライの経験がモノをいうアナログ回路設計過程となる。帯域20MHz以下のアナログ回路では,比較的,回路基板のパターンの影響が少ないので,解析主導型設計が可能であり,自己の回路モデルを実機と計算と対比することを反復すれば短期間でアナログ回路に習熟できる。

しかし,このような設計に必要なデバイスの2次的特性とその効果を述べた本は日本では少数派である。

絵解き・・・,数式を使わない・・・などの本では,この辺りがきちんと記述されていない。結果を少ない労力で欲しがる若者が多いので,勢い本のほうもそれに迎合している側面がある。

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