分圧回路抵抗の絶対値
「電源VIと抵抗R1,R2からなる分圧点の電圧をVoにしたい」
このような問題に電子回路ではよく出会う。
Voから事実上,負荷をとらない場合は簡単で
Vo=R2・VI/(R1+R2)だから,必要な抵抗比はすぐに求まる。
負荷を取る場合は良く考える必要がある。
抵抗の絶対値を選ぶには分圧回路そのものだけではなく,Vo端子に接続する回路の性質を知る必要がある。
その回路が,オペアンプの正相増幅器であれば,分圧回路に使用する抵抗の選択肢は,抵抗の製造可能範囲まで広がる。
Vo端子に接続される回路の入力抵抗が有限なら,R1とR2の並列抵抗が分圧回路の出力抵抗となるから,Voに接続される負荷の入力抵抗分だけ,影響をうける。その影響をどのくらいまで許容するかで分圧回路の絶対値が決まる。
あるいは,負荷による誤差も含めて,結果がVoになるように決める場合もある。分圧回路の抵抗比を決めるだけでも,回路構成の選択と,誤差の扱いの方針を決める必要がある。
比を求める問題単独では易しいが,実践の場ではアナログ設計者が先に述べた種々の要因を勘案した戦略がある。
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