変形ダーリントントランジスタ
2個の同極性のトランジスタを用いダーリントントランジスタの標準形は右側である,標準形では,インバータとして使ったとき,回路としてのオン電圧はVBE+(VCESAT:2段目のオン電圧)となる。
したがって,集積化ダーリントントランジスタでは,オン電圧が1V前後になる。
低電圧SW用途では無視できないオン電圧となる。
右図のように,初段コレクタを2段目コレクタに接続しないで,抵抗RXを介して電源に直接接続すると,四角の負荷に対して,オン電圧はVCESAT程度の具体的には0.3V以下の低いオン電圧となる。
この方法は,個別トランジスタで簡単に構成でき,低い電源の電圧SWには有効である。
個別トランジスタで組む場合には,初段が高速小信号トランジスタになりやすく,高速SWの際には過渡的に初段トランジスタがダイオード負荷(2段目のVBE)で動作する可能性があるので,必要に応じRXを挿入する。
右側の変形ダーリントントランジスタは,アナログ集積回路中では時々見かける回路部分である。
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