入門と実践
大抵の工学は入門があって,次はいきなり実践となる。アナログ電子回路もその傾向が強い。
基本的な回路の設計手順までは公開できるが,実製品の設計手法の詳細はほとんど明らかにされることはない。
慣れてくれば,実回路らしき定数入りの回路図では多くの場合,急所の部分の考え方,定数がさりげなく秘匿されていることがわかる。当然のことである。競争の中で製品を造るポイントは,企業にとって生命線なので,エンジニアにとっては永遠の守秘義務を持つと考えている。
教えてもらうことが当然と考えるエンジニアは,お金を出して学ぶ立場と,給料を貰って仕事する立場の相違がわかっていないと私は考える。この部分はどのように考えて,どのような実験をし,どうまとめるかは疑問をもち課題に気付いた設計者自身が周囲の情報から判断し,本来,解決すべきことである。
お金を貰う以上,プロなのだ。そこにはアマの世界とは異なる世界が果てしなく広がる。技量が上がれば,より未知の地平が見えてくる。
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