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  • 単独著
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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2008年7月23日 (水)

回路定数の決定法

しばしば,定数決定方法と発振対策法の指導を依頼されることがある。

どちらも,アナログ電子回路では最大の課題でありかつ高度な知識・戦略を要する部分である。

回路定数決定の前に,回路構成の概略を決める必要がある。そして,アナログ回路で分担すべき機能と演算精度を把握しておかなければならない。

回路構成が設計者自身にとって新規なものであれば,文字式のまま入出力関係を求め,回路各部のインピーダンス比を求めておく。この段階でインピーダンス比の必要精度が決まってくる場合も多い。

消費電力にも注意が必要である。ダイオード・トランジスタの定格を考慮してディレーティングを行う。オペアンプを用いるなら,その品種のデータシートから使用条件でのDC特性や演算速度を推定する。

これらの過程は,定数決定法の一部である。

アナログ回路の場合には多くの項目がトレードオフ関係になっているため,ある項目を優先しすぎると他の項目での部品選択が厳しくなる。多くのトレードオフ関係にある項目群をバランスよく纏め上げる仕事が定数決定である。

速ければ速いほど良いなどの感覚はアナログ回路で通用しない。必ずS/Nが犠牲になる。

アナログ回路では,回路構成が悪いと解が存在しない場合もある。存在しない性能の部品を要求する結果となる場合も少なくない。また,各会社で汎用的に使う部品を使えるところには極力使う配慮も必要である。

このような設計感覚を取得するには,良い指導者の下,数年の自己研鑽と実務が必要であると経験則から考えるアナログエンジニアである。

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