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2008年8月23日 (土)

照準器の設定

ベアボウでない限り,アーチェリーでは照星を用いる。照門は自分の顔の特定位置である。

照門を基準点として,照準器で的を狙う。基準点が安定であれば,照星であるサイトの位置に依存して,着弾の位置を調整できる。

基本は,的の中心から外れた方向にサイトを移動して調整する。では,どの程度サイトを移動すればよいか?

サイトと目の距離は,成人だと70cmくらいである。射の距離を70mとすれば比例計算で,的の中心から外れた距離の1/100だけサイトをその方向に動かせばよい。70mで3時方向,5点と6点の境界に着弾中心があれば,30cm右方向に外れているので,サイトを3mmだけ右に動かせばよい。

照門の位置(顔向け,押し付けなど)調整はアンカーと呼ばれるるが,腕の立つ方ほど安定である。リリースと呼ばれる弦の離し方にも依存してばらつくので,着弾中心は統計的変数である。ばらつきが大きいと当然サイトの位置調整は精密にやっても意味がない。

90mで,1/130,70mで1/100,50mで1/70,30mで1/40,18mで1/25が照準の調整の目安となる。

初心者の方は10mで外れた距離の1/15程度だろう。

80cm的で10mの射距離で的を外すか外さないかの状態なら,外れた方向へサイトを2cm以上動かすことになる。しかし,このような方向に矢が飛ぶことは用具の能力からして考えにくいので,照門である弦を構える位置が大きくずれている可能性が高い。矢を放す瞬間に引き手が顔からかなり離れているケースもある。

いずれにしても,その他の調整項目も自分の技量以上には調整できないのが,アーチェリーの宿命である。

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