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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2008年8月20日 (水)

昇圧形DC-DCコンバータ

Dcdc_2 昇圧形DC-DCコンバータは,たとえば5Vから同極性の12Vを得るときに使われる。

一般的な解法は,インダクタンスL1に流れる電流が断続せず,C1は十分大きく,Voに含まれるリプルは小さいとの仮定を設ける。

定常状態では,L1を流れる電流の1周期ごとの変化はないので,

ΔIon=VpTon/L1 , ΔIoff=(Vp-Vo)Toff/L1が成立し,かつΔIon+ΔIoff=0である。

SWのオン期間TonにはL1にVpの電圧が掛かり,オフ期間Toffには,ダイオードの電圧降下を無視して,L1にかかる電圧が(Vp-Vo)となる。

これを解くと,Vo=Vp(Ton+Toff)/Toff=Vp/(1-D),DはSWのオン時比率である。

仮定が成立する負荷領域では,出力負荷が変動してもDは変化しない。

しかし,広い負荷,特に軽負荷時の場合にはこの仮定が成立しない。軽負荷ではL1の電流が断続するので,1周期のエネルギー収支に基づいた解析が必要になる。(この解析を記述した書物は少ない)

計算仮定は複雑になるが,昇圧比が大きい場合にはVo≒VpD√(RL/(2L1f))となる。

実際のDC-DCコンバータでは,軽負荷になるとDを小さくして,出力電圧を一定に保つ必要がある。

また,回路はダイオードの入ったLCR回路となるので,少なくとも起動時の共振を防ぐ必要も生じる。負荷変動に対しても配慮することにより,L1などの主回路の定数が決まってくるのである。

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