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2008年10月31日 (金)

hパラメータは万能か

H hパラメータとは,ハイブリッドパラメータの略称で,下記の式により定義されている。

V1=h11・I1+h12・V2

I2=h21・I1+h22・V2

この能動4端子回路は電気・電子回路を学ぶときよく出てくるが,トランジスタ(バイポーラ)の特性を広い範囲で表現できるものではない。コレクタ接地回路(エミッタフォロワ回路)では,モデル式と実際の入出力関係がhパラメータでは大きく異なるので,実務で使ったことはない。

h11はたんにhiと表され入力抵抗と呼ばれる。

h12はhrと表され逆方向電圧利得と呼ばれる。

h21はhfと表され電流利得である。

h22はhoとよばれ,出力アドミタンスとなる。

これらのhパラメータの値は,トランジスタの動作条件により大きく変動し,実務では定数と考えることはできない。

たとえば,エミッタ接地のhパラメータ/入力抵抗はhieと表現されるが,データシートにはほとんど記載されない。hieの値は,能動状態のトランジスタでは,hie=VT/IBでほぼ近似できる。(VT:熱電圧,kT/q,常温で26mV)普段使われておりデーターシートに記載のあるのはhfe位か。

hrはVCEとVBEが低い電圧では,動作条件により大きく変動する。

hoはアーリー効果に強く依存し,かつ直接的にコレクタ電流に依存する。

hパラメータは,初歩的な回路教育にはそれなりの効果があるが,実務ベースでは広い動作条件で成立するトランジスタモデルに基づく回路解析の教育が必要と考えているアナログエンジニアである。

ちなみにMOSFETのhパラメータを考えたらどうなる。多分モデルそのものが作れないであろう。

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「電子回路」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
高専で電子工学を勉強している者です。
このブログは大変勉強になります。

「バイポーラトランジスタのgm」を考えて、
gm = dIC/dVBE = IC/VT
とおいた「π型等価回路」というものでトランジスタ回路を解析している本を見たのですが、実際の設計で一般的に使われているものなのでしょうか?

学校では、hパラメータの等価回路で「トランジスタは電流で電流を制御する素子」と教え込まれてきたので、最初に見たときは驚きました。

domdomさま

バイポーラトランジスタ回路設計でhFE以外のhパラメータを用いて実務で設計している例にであったことはほとんどありません。他のhパラメータは動作条件により大きく変動するので,データーシート類にも原則として記載がありません。

hパラメータを使うなら,hパラメータを自分でzつトランジスタから実験または計算で求める必要があります。

 こんにちは。たびたび参考にさせていただいております。
 小生がアナログICの設計に携わっていたときは、hパラメ-タはhfeしか使いませんでした。ハイブリッドπモデルで、gmをコレクタ電流Icから計算すれば、増幅率はすぐ求まります。どうしても入力抵抗hieを計算したければ、hfeを使えば求まります。
hfeは物性とジャンクションの寸法から決まるので、上記のような都合から、トランジスタごとのデータシートには必要だと思います。しかし、シミュレータが発達し、学生も手軽に活用できるようになっている現在、hパラメータの接地方式に関わる変換などの、hパラメータの深い学習はすでに必要性を失っているのではないでしょうか。
 gmを使ったハイブリッドπモデルを学習したほうが、FETの理解にも役立ちます。
 自分の経験からの意見ですので、観点が限られているとは思いますが、ハイブリッドπモデルがもう少し受け入れてもらえれば、実務に役立つ知識になると思います。

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