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  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

専門とする事項

  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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  • 岡山 努: アナログ電子回路の基礎と入門!これ1冊

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2009年2月 2日 (月)

アナログ回路実験

2石無安定マルチバイブレータの定数無しの基本回路を示し,LEDを指定の周波数で点滅させる回路を学生/新人に設計・製作させる場合を想定する。抵抗,コンデンサは十分広い範囲の素子をあらかじめ準備しておく。電源電圧は指定しない。トランジスタの品種は指定し,LEDとトランジスタカタログデータは閲覧できるようにしておく。

このような条件で,実回路を設計・製作させるとさまざまなトラブルが発生するのがふつうである。半日の実験時間では動作する回路を造れない。条件の与え方によっては学部学生の卒論くらいの時間が必要になる。

さまざまなトラブルが発生する。結線ミスもある。

(1) 発振しない。→ベース抵抗とコレクタ負荷の不適合。トランジスタのピンの間違い。

(2) LEDが不点燈。→LED電流が過少。

(3) 発振周期が目標にならない。→B-E接合の降伏,電解コンデンサの極性間違い,許容誤差,LED挿入場所に依存して,片周期0.69CR(自然対数の2:ln2×CR)ならない。

(4)トランジスタなどの過熱→コレクタ電流の過大など

もちろん回路定数を決められず,試作が始まらない人も生じる。

など,など

このような問題が生じるので,定数を与えてキット化して実験させる場合が多い。

しかし,アナログエンジニアは十分な指導の下で解析の簡単な回路で,早い時期に定数決定を含む回路つくりを経験させるべきであると考えている。

出来上がった回路を与えて(ブラックボックス)結果のみ観測した後,違う条件での動く回路の製作経験が回路のブラックボックス化を防ぐひとつの手立てであろう。

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