久ぶりのSPICE
久しぶりにSPICEで,100トランジスタを越える大規模解析を行った。
トランジスタのパラメータを改変し,アナログICを丸ごとシミュレーション。
トランジスタパラメータは回路を簡単にするために行い,ICと比べて極小規模の回路を設計した。目的は負荷急変に対する応答波形の取得。
トランジスタのパラメータを意図的に高性能化することにより,回路規模を縮小。
ロジックIC部分は,当初デジアナ混在解析機能を用いたが,収束エラーが続出。対応するも計算時間が長い。それでICの中身を簡略化してトランジスタベースで回路を作成し過渡解析に入る。
CAEは設計能力のない素人が使えば,ゲームと同じ。設計能力があれば,自分の設計・解析能力の1歩か2歩先まで見ることができる。
複数の物理現象を同時に扱う解析を連成系というが,この種のCAEの扱いは相当な素養を要する。
ちなみに,SPICEは基本的に電子回路とその温度依存性を同時に扱うシステムではないと思う。
必要があれば,半導体物理,部品の温度依存性を考慮して異なる温度での性能や限界を解析するのだ。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
最近、使用制限がほとんどなく、無料ダウンロードできるLTSPICE(リニアテクノロジー(LT)製SPICE)が、書籍がCQ出版から発売されましたね。
LTのセールスエンジニアから、すすめられて、よく使用しています。
投稿: おとん@ | 2009年3月 8日 (日) 21時04分
LT社,懐かしいです。
SPICEが個人使用できて制限が少ないのは歓迎します。本格的なSPICE普及のためには良いことですね。
半導体メーカーでは高価なHSPICCEが使われている模様。
PSPICEと干渉しなければ良いのですが。
投稿: 5513 | 2009年3月 9日 (月) 04時26分