放電音を聞く
←庭のカタクリの花。我家の「さち」が育てている。花が咲いていないと雑草と間違いそうになるマイナーな花も育てている。
放電音を聞いたことが複数回ある。
AM/FMラジオを至近距離から聞くのである。放電の際に広いスペクトルで電波が放出されるからである。
アナログエンジニアはkVを越える電圧も扱う。この方法はある程度以上のエネルギーの放電の頻度を,原始的だが観測できる。
液中あるいは気中放電なら,専用の窓を拵えたものを作成すれば,うまくいけば肉眼で放電箇所を特定できる。しかし,固体中の放電では観測が難しい。
固体中の放電にはバチッといくものがあるが,部分放電(partial dischage)では殆ど判らないようだ。
電子回路としての高電圧は,強電と異なり絶縁厚さが十分取れず形状も複雑なのことが多いので実験が難しい。
部分放電試験装置も市販されているが,観測のためには放電電荷を測定するための工夫が必要になる。しかも,サンプルのばらつきが大きいので文献データーも少ない。
部分放電は条件により,電子回路では数100V程度以上から発生することがある。
固体中の部分放電が生じると,絶縁物の寿命とばらつきを考慮しなければならない。
昔,何社か報道されたブラウン管TVのトラブルは,この手の現象と私は記憶に残っている。これらは高電圧工学の分野で成書はあまり多くない。
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