回路図の記憶方法
アナログエンジニアは一度解読した回路図は必要な期間ほぼ覚えていることが出来る。
自己流の回路図の記憶方法を使っているのだ。特段に記憶力が良いわけではない。
その方法は,回路の入出力仕様をまず頭に入れる。例えば,どのようなセンサをどのように使っているか,デジタル部とのインターフェース条件を覚える。
次に,自分ならこのよう設計するとした回路との違いをブロック図的に把握する。
さらに,単位回路の特殊な部分の設計思想を覚える。この過程においては,当然,基本回路は空で書けなければならない。
完全に同一の回路構成,定数は覚えていないし,その必要もない。異質な回路定数はその方の技量ならこうするであろうとの推定を記憶する。
この結果,自分にとって少ない量で記憶できるから,回路図をほぼ覚えられるのだ。
この程度のことが出来なければ,独立エンジニアは仕事にならない。そして仕事がほぼ完結すれば総て忘れるが,感性はより磨かれる。
自助努力での向上意欲のない者は,このような芸をするレベルに到達し得ないと考える。それでも,結構長い歳月がかかる筈である。
営業マン,サービスマンなども同じである。何事においても,自分と相手の感性の差分に注目すれば良いと思う。
物作りは,製品が出来上がったときからが勝負である。その製品の寿命が尽きるまで見届けることが良い品を作る手段の一つであろう。商品は売った後から,本当の営業力・企画力が試される。
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コメント
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私にはアナログ回路の図面を頭に描くなんてできないなぁ。。。
と思いましたが、一度理解したプログラムは「図面(フローチャートかしら?)」を頭に描きながら修正してました。分野が違っても人間、それぞれ同じようなやり方を踏襲しているのでしょうね。
投稿: MANTA | 2009年5月16日 (土) 16時43分
MANTAさま こんばんは
わたしの自己流だと思っていましたが,類似の方法で記憶なさっている方がいると思うと心強いです。人間も情報圧縮して記憶する能力があるように思います。
投稿: 5513 | 2009年5月18日 (月) 21時56分