メタルキャンのOPアンプ
←メタルキャンのOPアンプ。品種は異なるがれっきとしたOPアンプ。現在も入手できる。突起部が#8品を示し,上から見て(Top View)反時計回り(CCW)に#1~#8となる。
最近では,プラスチックのDIP(Dual in Line Package) でない丸型メタルキャン(TO-99等)のパッケージのOPアンプもまだ複数現役品種として存在するのだ。
その品種のOPアンプは,用途が空中配線をしなければならないほどの微弱信号を扱う。
リード線が長くないと出来ない実装をしないと十分に性能を発揮できない。
アナログエンジニアもその品種を使ったことがある。金属ケースは,多分にチップのシールド効果もあるとされている。シールド効果を得るために,空きピンがケースに接続されている品種もかっては存在した。今もあるかも知れない。そして,ガラスハーメティックガラスはリード線とキャンの間の高絶縁も期待できる。
実は,その品種にもDIP形状の物が存在した。しかし,売れないため,現在はDIPパッケージは廃番となっている。丸型メタルキャンのOPアンプでなければ性能を出せない用途が今もなお少なからず存在するのだ。このようなOPアンプのベンダーを私は2社しか知らない。高価で国産品では無いとだけ言っておこう。
このようなOPアンプは性能限界でふつう使用するがために,実装上の理由があって丸型メタルキャン形状でリード線が長いのである。アナログ回路設計者の払底に伴い,このOPアンプの真の意味を知る人は極めて少ない。
アナログ回路は地味だがシステムの基本性能を支配するが故に,アナログエンジニアのニーズは今もなお大企業からベンチャーまで高いのである。しかし,精密アナログ回路はある技量を越えないと戦力にならない世界でもある。
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