無安定マルチの周期
←小さな蛙。山椒の枝に乗っている。実は、この山椒の葉で、たぶん、ナミアゲハだと思うがその幼虫を飼っている。一
昨日、臭く水っぽいフンをした後、葉の下で緑色の蛹っぽい形に変わった。順調にいけば、あと10日ほどでアゲハへの変身が見られるかもしれない。
2石無安定マルチバイブレータの周期Tの計算式として、T=2×ln(CR) をよく見かける。
この計算式は、一次遅れ回路を初期値-Vccから+Vccの電源で0Vまで充電する時間なのだ。ln2=0.69だが、多くの場合、有効数字2桁の設計式にはならない。
無安定マルチバイブレータで、BーE間にほぼ-Vccの逆電圧がかかる。ところが、最近の多くのトランジスタのB-E接合の降伏電圧が7V程度の物が多いので、電源電圧は5Vがふつうの選択枝となる。
この条件では、C-E間が0V-5V振幅は成立するとしても、転流する電圧VBEは0.6-0.7V程度である。従って、初期値はVcc-VBE≒-4.3V、これをVccで充電してVBEになったところで半周期となる。これをきちんと計算すると、10%近く計算値が長くなる。
それに、ベース抵抗RBとコレクタ抵抗RCの比は10-20倍程度なので、コレクタ電圧はRCと容量の積で充電されるので、充電電圧はステップ電圧ではない。この影響もある。
たかが無安定マルチバイブレータだが、その主要所元である発振周期すらも、一般的な公式丸暗記では十分な精度が出ないこともある。
アナログエンジニアは公式の丸暗記は基本的にやらない。公式を導く過程に、影響を及ぼす因子が隠されている。
『人気Blogランキング』の「自然科学」部門に参加しています。今日も貴重な応援の1票をよろしくお願いします。【押す】
昨日のアーチェリー:90m=211、70m=256、50m=269、30m=301、各36射、Σ=1037点 なんとか1000点越え。
« DC-DCコンバータ | トップページ | 魚眼レンズ »
「電子回路」カテゴリの記事
- 電流増幅器(2012.04.18)
- 高電圧回路(2012.04.10)
- 金属箔抵抗(2012.04.07)
- SW電源(2012.04.06)
- アナログ回路の信頼性(2012.04.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント