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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2009年9月24日 (木)

低電圧リニア回路

001 ←湖畔のコスモス。風が強く花が大きく揺れていた。

バイポーラトランジスタによる低電圧リニア回路の低電圧化は、VBE電圧と、コレクタ飽和電圧VCE(sat)により限界がある。

VBE=0.6V、VCE(sat)=0.3V辺りが個別素子でリニア増幅器を構成できる限界で、コレクタ負荷にかかる電圧VLも0.3V程度となる。

このとき、電圧増幅率Aの絶対値はおよそ、A=VL/VT (VT:熱電圧)であるから、VLが小さいとAを大きく取りにくい。能動負荷を使えば、もっと大きな電圧利得を1段で得ることができるが、VCE電圧が0.6V程度から実効アーリー電圧が低くなるので、電圧利得は低下する。

能動負荷差動増幅器を使用するなら、VBE+2VCE(sat)程度ないと、設計の自由度が殆どない。したがって、電源電圧1.2V程度がバイポーラトランジスタ回路での増幅器設計の下限となる。

このくらいの電圧になると、数10mVも貴重だし同時に低電力化も要請されるので、仕様の許す限りコレクタ電流も低く設計することになる。

電源電圧が高すぎるのも設計しにくいが、電源電圧が低い領域は厳然とした限界があると考える。

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