hoeとアーリー効果
↑巻貝の様に丸まっている我が家の茶トラ。模様が放射状に、ほぼなっているのが面白い。
------------
hoeはバイポーラトランジスタのエミッタ接地での出力アドミタンスでVCE-IC曲線の勾配ΔIC/ΔVCEである。
しかし、方眼グラフ上では、電流依存性が大きい。
VCE-IC曲線の直線部はコレクタ電流が増すにつれ、急勾配になる。
直線部を左の方に延長すると、-100V前後のところVAで一点で交わる。これをアーリー電圧と呼ぶ。
VCE-IC曲線群を広い範囲で表すには
IC=Is・hfe(1+VCE/VA) と表現すれば、簡単な式で、VCE-IC曲線群を一括して表すことができる。したがって、ΔIC/ΔVCE≒IC/VAとなる。
ハイブリッドパラメータは広い範囲でのトランジスタ特性の表現には十分でないとアナログエンジニアは常日頃感じている。
hoeは基本的ICに比例するパラメータである。hパラメータの言葉を知っていてもそのパラメータを計算・測定できなければ意味がない。
アーリー電圧の測定にしても、条件を選んで注意深く測定しなければVCE-IC曲線群がほぼ1点で交わることはないのだ。大学の先生はこんな基本的測定はやらないだろうな。
『人気Blogランキング』の「自然科学」部門に参加しています。今日も応援の貴重な1票をよろしくお願いします。【押す】
« 電源電圧による特性変化 | トップページ | ブラックボックス化の進行 »
「電子回路」カテゴリの記事
- 電流増幅器(2012.04.18)
- 高電圧回路(2012.04.10)
- 金属箔抵抗(2012.04.07)
- SW電源(2012.04.06)
- アナログ回路の信頼性(2012.04.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント