電源電圧による特性変化
電子回路の電源電圧が変化すると、多かれ少なかれ回路特性が変化する。
部品の電圧特性に起因する場合には、即応するので、回路特性の変化は速い。
たとえば、バイポーラトランジスタのアーリー効果などはすぐ影響が回路特性に波及する。
電源電圧が変動すると、基板の温度が消費電力の変化と連動して変わる。この温度変化は、部品レベルだと数秒程度であるが、筐体温度が影響する場合には、時間オーダーのこともある。
回路の電源電圧依存性を低減するには、帰還抵抗や基準電圧源などの温度特性も良好なものを選ぶ必要がある。
精密アナログ回路においては、センサの温度依存性や電圧影響がシステム全体の特性に影響する。回路の消費電力変動に伴い温度を介して特性に影響するのである。
起動後、安定するまでの時間が長い回路システムは温度影響に問題がある場合が少なからずある。
他のルートとしては、スイッチング電源などを用いているときにはそのスイッチングノイズによる誤差が電圧影響に変換されてしまう場合もある。
電圧影響、丹念に温度影響と素子特性の電圧依存性を追跡すれば、定量的に求めることができる。
また電圧影響が大きい場合には、概して、温度特性も良くない場合が多いとアナログエンジニアは考えている。
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