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2009年10月26日 (月)

異なる電流値でのVBE

002 ←陸上自衛隊 勝田駐屯地の記念祭での展示品の戦車。

--------------

バイポーラトランジスタのVBEは、使用電流と温度により変化する。

温度に関しては、VBEの温度係数は約-(Eg-VBE)/T Eg:エネルギーギャップ T:絶対温度 で見積もることができる。

VBE差の温度係数なら、ΔVBE/Tである。

個別トランジスタの穏やかな使い方だと、VBEは0.65V位だからVBEの温度係数は2.0mV付近になる。温度範囲が100℃の場合、0.2Vも変化する。

VBEは使用電流によっても異なる。2つの電流値I1、I2でのVBE変化は、ΔVBE=kT/q・ln(I2/I1) k:ボルツマン定数 T:絶対温度 q:素電荷 だから、1点の電流値I1とVBE1から異なる電流値でのVBEが判る。この計算、トランジスタの基本式 I=Is・exp(VBE/(mVT)) VT::熱電圧kT/qから導ける方は多くないだろうな。

電流密度が高くなると、各端子の寄生抵抗(大抵は+の温度係数)が効いてくるのでもっと複雑な挙動を示す。

このような対数・指数の計算をできない電子系エンジニアもたくさんいるようだ。ゆとり教育の世代に多いような気がする。

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
毎々、拝見しております。


初めてながら、大変恐縮ではありますが、
この記事の真意を伺いたく投稿しております。
ゆとり教育を批判しているのでしょうか?
計算できないのは本当にゆとり教育のせいでしょうか?そういう者は昔からいました。
"多い気がする"というだけですので、本当にはそう考えてはいないのでしょうが、見当違いでも最後まで記させてください。

ゆとり教育を始めた政権に票を投じなかったのでしょうか?少なくとも選挙行っていると存じますが、いかがでしょうか?ゆとり教育がダメだと最初から考えておられましたか?体を張ってでも、阻止しようとしましたか?

今、私の下にゆとり教育を受けた新人がいます。正直、教えるのは億劫です。けれども、別の政党を支持したとは言え、これは我々の責任だと思っており、最後まで面倒を見なければならないと思っている次第です。

政治批判であるかもしれませんが、しかしながら、軽々しく蔑視ともとれる発言は控えて欲しいのです。

このブログは素晴らしいです。それだけに、少し残念です。聖人君主たれとは申しません。ほんの気遣いだけでいいと思うのです。
善くも悪くもこの社会を作り上げた一員として、教育の弊害を受けた者へは我々が助けるべきだと思うに至り、コメントいたしております。

無礼な発言、ご容赦ください。
これからも良い記事を作ってください。楽しみにしております。
以上で失礼いたします。

年齢的には後輩です さん

貴重なご意見ありがとうございます。

「ゆとり教育」:私はゆとり教育には常に批判的立場した。当然、投票行動もそれに対応したものとなっています。影響が大きいので、まだ記事にはしていませんが、センター試験入試、AO入試に極めて疑問をもつ者です。必要な時に必要なことを学んでこなかった若者は不幸です。工学の基礎となる数学、物理(入試では負担が重い)が弱いと、入社後の指導効果も低いものとなってしまいます。
体を張って阻止はしませんでしたが、子供たち3人には自分で補習を行いました。

「蔑視」 蔑視はしていません。さほど多くないサンプルからの感想です。明らかにゆとり世代にはある種の知識・学力の欠落部分が高学歴者にもあります。

「教育の弊害」:同感です。このブログも若い志のあるエンジニアへの多少なりともの助け・ヒントになればと書いています。

なお、写真の戦車と私の信条とは無関係です。

ホームページを拝見させていただいております。
本の校正の仕方とかいろいろ勉強させていただきました。
今、工業高校で使用している電子回路の教科書はあまりにもお粗末な教科書になっておりました。
私が学校で習った時も誤植はあったみたいな記憶がありますが、訂正の資料がついていたような記憶があります。この教科書は素人の私が見ても誤植はあるし、内容は間違っているところもあります。
文部科学省に連絡しても駄目、出版社に連絡しても駄目、周りの人に「やるな」といわれた著者に直接電話等の連絡して、2から3箇所ほど訂正していただきました。(まだ何点も間違っております。)

基本的には先生の書かれいる、いろいろの指摘の点を納得しながら読んでおります。
このホームページが長く続くことを期待しております。

兵庫県神戸市 林

林 義信さん おはようございます。

本は20-30万字ありますので、誤植、基本的な間違いも往々にして生じます。もっと深刻なのは、わかる体裁・内容になっているかどうかです。
私が著作を始めたきっかけは、企業内高専で電子回路を教える際に、あまりにも自分の設計や解析方法と異なっていて、教えることに困難を感じたためです。
私の最初の著作:アナログ電子回路(コロナ社)は学校教科書と実務のギャップを埋めるために書いた本で、版を重ねるたびに間違いを訂正し安定してきました。
今後ともよろしくお願いします。

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