アルミ電解コンデンサ
電源周りに必要なアルミ電解コンデンサは実に様々な品種がある。故障モードも短絡と開放がある。
使い方も細心の注意が必要な部品で、有寿命部品である。最近は品質が向上し、適切な使い方をすれば無交換で製品寿命をまっとうする。
小型のアルミ電解コンデンサでは、電解液のリークを考慮してアルミ電解コンデンサの端子間にパターンを通すことは避ける。逆電圧を掛けると、条件により破裂するので多くのコンデンサでは、破裂弁が設けられている。
充放電電流も無制限ではない。各種コンデンサの中では比較的許容電流が大きいが、それでも通常を超える高リップル、高周波を扱う時には電流定格を守る。
大型のアルミ電解コンデンサでは、使い方が悪ければまれに発火することもある。
スイッチング電源やストロボ用では、通常と異なる耐リップル性の高い品種が使われる。
それでもアナログエンジニアは電源系統にはアルミ電解コンデンサを使う。他に1000μF、数10V以上の耐圧を持つコンデンサが手に入らないからである。
数μFの小容量なら、現在は積層セラミックコンデンサで代替できる。
アルミ電解コンデンサは今でも無くてはならない部品であるが、量産品に使うとなるとメーカーを選び品種を選び、部品は位置に注意することになる。
必要悪か。
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コメント
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5513様
いつもありがとうございます。
電解コンデンサに限らず、コンデンサの選択と、レイアウト配置には苦労しますね。
昔某大手の電解コンデンサが液漏れを起こし、発火事故が多発。訴訟問題に発展?とか言う情報が、当時勤めていた会社の品質保証部門からあり、使わないようにと・・・
5513様のように注意していれば防げたかも知れない事故なのでしょうか。
今のマザーボードを初めとする廉価な基板は、見たことも聞いたこともないメーカの電解コンデンサ多用され、通電したままだと2年程度でコンデンサがふくらんで電源を切った途端に立ち上がらなくなる経験を何度かしています。それもメーカ品のパソコンでですが。
サポートセンターに聞くと、パソコンは毎日電源を切ることを前提に設計されているとつれない回答でした。
必要悪ですね。多分
投稿: ~合 | 2009年12月21日 (月) 12時32分
~合さん おはようございます。
電子部品はメーカーにより相当品質が違いますね。アルミ電解コンデンサは、メーカーと品種を選べば現在では通常の環境では製品寿命と同程度以上になっていると思います。
料理職人は食材を選ぶ。アナログエンジニアは部品を選ばざるを得ない。また、その知識も日ごろ収集しておく必要性を感じます。
投稿: 5513 | 2009年12月22日 (火) 06時27分