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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年2月19日 (金)

コアの磁束密度

スイッチングコンバータではコイル/パルストランスの最大磁束密度を計算する必要がある。

コアの磁束密度の時間変化と電源電圧の関係はMKSA単位系で

Vp=nSdB/dt  ・・・・この式は磁束の時間変化 と巻き数の積が電圧とつりあっていることを示す。

Vp:電源電圧(V)、n:1次コイル巻き数、S:コア断面積(m^2)、B:磁束密度(Wb/m^2)である。

飽和形磁気マルチバイブレータなら、半周期T/2の間に-Bmから+Bmから変化する。

T/2=∫dt=∫nSdB/Vpで積分区間は-Bmから+Bmである。

Vpが一定なので、この積分結果は2nSBm/Vpとなる。したがって、発振周波数1/Thは

f=Vp/(4nSBm)となる。

角型ヒステリシスコア材の最大磁束密度Bmは殆ど電流に依存しないので、f∽Vpとなる。

一定電圧で駆動されるパルストランスの場合には、使用磁束密度変化をΔBとして、

ΔB=VpTon/nS である。定常状態ではコアは残留磁束密度が初期値であるから、磁束密度変化は、(飽和磁束密度-残留磁束)以下でなければならない。実際には、数10kHz以上のスイッチングを行う際には、鉄損が問題になるのでΔBは0.1テスラより低く設計される。

誘起される電圧が、巻き数とコア断面積と磁束密度変化の積に比例することを知っていれば、コアの磁束密度変化を計算できるのである。

電気は目に見えない。磁束はさらに実感が湧きにくいがパルストランスを設計する上で避けて通れない計算過程である。

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