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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年3月 4日 (木)

電圧測定器

電圧を測定する計器の多くは、入力インピーダンス10MΩである。安物のデジタルテスタだと、最小レンジのみ、もっと高インピーダンスとなるものもある。電流換算では1V,10MΩだから測定対象から0.1μA程度の電流を計器が取ることになる。

常温のトランジスタの入力抵抗は R=VT/IB (VT=熱電圧≒36mV)であるからベース電流IBが0.01μAのときには2.6MΩで無視できない。かつ非線形なので補正もやりにくい。

そんなときにはどうするか。

自分で高入力電圧バッファを作るのである。

こんな時アナログエンジニアは、しばしば、接合型FET入力の電圧フォロワを作る。オペアンプの出力を-入力端子に直結し、信号を+入力端子に入れる。保証はされていないが、接合型FETの入力電流はおよそ1pAくらい、秋葉原で入手するならLF356なら手に入る筈だ。

ダイオード接合電圧を低い電流まで測るには、数Vの可変電圧源と高抵抗とダイオードを直列にし、抵抗の両端を測定する。

電圧差/抵抗=電流、ダイオード側の電圧が判るので、1nA~10mA程度の広い範囲のデータを取得することができる。必要に応じてノイズ対策のため、被測定対象に並列に1000pF程度のフィルムコンデンサを付ける。

相手がバイポーラトランジスタなら、コレクタとベースを接続(ダイオード接続)にして測定電流を2桁程度上げることができる。

多くの小信号用のSi素子ならpn接合電圧が0.1Vから07Vくらいまで、ダイオードで120mV/桁、トランジスタで60mV/桁の片対数上で直線となるデータが得られる。

こんな基本的な実験、大学の先生方はやっていないだろうな。無条件で私はpn接合電圧が0.6~0.7Vと言うことはなるべく避けている。電流の関数だからだ。

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