基準電圧の共通化
基準電圧をアナログ回路システムの中で共通使用すると、いくつかの誤差要因を消去することができる場合がある。
センサブリッジ回路では、駆動電圧×抵抗比偏差の出力が得られる。負帰還増幅器は基本的に抵抗比で決まる。そして、積分形AD変換とくに積分形では、電圧比が計数値の比×基準電圧で決まる。従って、クロックが正確ならば、センサ出力をデジタル化する際に基準電圧の偏差が消去される。
もちろん、あちこちで基準電圧を共通使用するから、GNDラインの布線には十分配慮する必要がある。
センサ回路などでは、AD変換器の基準電圧を共通花することで、大きな誤差要因を消去することが可能になる場合も少なくないのだ。
アナログエンジニアはこの手法をしばしば実戦で使用してきた。
良質の基準電圧回路が高価である時代に育ったこともあり、基準電圧源の重要性は身にしみている。その分、レイアウトで工夫して、GNDラインを安定なものにする必要はある。
誤差が消去され易い回路構成は、性能を出しやすい回路でもある。
センサ回路では、回路の対称性を利用して誤差要因を消去する回路構造もふつうに取り入れられている。
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気温の変動は大きいが、花は春であると主張している。
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