半導体ひずみゲージの観測値
半導体ひずみゲージはひずみPと温度Tの高次項を含む関数として観測される。
温度に関してもひずみに関しても線形ではない。
したがって、基準温度の抵抗RoにPとTの高次までの項を含む2次元多項式として観測される。
R(P、T)=Ro(1+AP+BT+CT^2+DP^2+EPT+FP^2T+GPT^2+HP^2T+IP^3+JT^3・・・・・)
AからJまでは各項の係数である。
Pを含む項が感度、Tを含む項が温度係数であるが、高次項を含むので単純ではない。T^2乗項は温度係数の非線形性、P^2項は感度の非線形性である。交絡項のPT項は、感度の温度依存性であり、同時に抵抗温度係数のPへの依存性でもある。
P,Tの3次項まで考えると、感度の非線形性の温度特性(P^2T)=感度の温度依存性の圧力依存性などの複雑な項がでてくる。
アナログエンジニアはR(P,T)=Ro(1+AT+BT^2+CT^3)(1+DP+EP^2+FPT+GP^T・・・)の形で考えることにより、センサ特性とその表現式を整理して補償法を考えた。
高次項を含むセンサを扱う際には観測手順に沿った関数形のモデルを作ることが大切だと思う。
勝負はその後、高次項を表面化させない補償法がセンサの上限性能を決める1要因となる。高精度センサでは、すべての3次の項までの存在を前提として、温度補償回路などを考えていく。
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