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2010年5月28日 (金)

小信号用ダイオード

定性的には、ダイオードは順方向には電流をよく通し、電圧の向きを逆にすると電流を殆ど通さない2端子素子である。

電流を順方向(A→K)に流す時、シリコンダイオードは約0.7Vくらいの電圧降下がダイオードで生じる。この電圧降下は電流依存性があり

I=Is・[exp{VJ/(mVT)}-1] VJ:順電圧 m:エミッション係数(1~2) VT:熱電圧(常温で26mV、kT/q k:ボルツマン定数、 T:絶対温度 q:素電荷) Is:飽和電流、常数 の式に従う。電流が10倍変化すると120~60mV順電圧が増加する。

expの中は、通常は非常に大きいので

I=Is・exp{VJ/mVT} としても十分な精度で計算できる。-1の項が外れるので、計算がかなり簡単になる。同時に、広い電流範囲で、順電圧と電流方対数グラフを描くとダイオードの静的パラメータであるmとIsを求めることができる。

小信号用ダイオードでふつう使用する順電圧は0.2~0.8Vくらいである。

電圧源+抵抗+ダイオードの簡単な直列回路でも解析的にはきちんと解くことは難しいので、順電圧をたとえば0.6Vと仮に考え、オームの法則で電流を求める。必要に応じてその電流値から再度順電圧を修正する。

ダイオードは半導体であるから、温度依存性がある。温度係数は順電圧0.65Vの時-2.0mVである。

順電圧が0.8Vを超えるような大電流領域では、シリコン基板の抵抗やリード線抵抗が影響するので、理想的なダイオード特性にオームの法則に従う抵抗成分を付加して考える。

ダイオードを含む回路の扱いは、その後で学ぶトランジスタ回路の解法の基礎となる。

回路学の中のダイオードでは、数式での計算方法に習熟しておくことが大切である。

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