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著作

  • 共著:「次世代センサハンドブック」培風館(2008)、「マイクロセンサ工学」技術評論社(2009.8)
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    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

専門とする事項

  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年7月

2010年7月30日 (金)

モデルベース設計

電子回路は目に見えない。そのため、多くのアナログ回路設計者は自分の頭の中に回路要素のモデル、その組み合わせに伴う現象のモデルを持っている。

モデルベースで思考しているのだ。アナログエンジニアも回路を構築するときには、様々な階層でモデリングし、結果の予想を立てながら設計していく。

もちろん、実験のチャンスにはモデルから予想される特性・現象の測定+αを行う。モデルとの偏差に注目しての実験である。予想との食い違いには十分な検討を加え原因を探る。

このプロセスがないと、開発の成功率は著しく低くなる。完全なモデルは簡単には構築できないので、考慮しなかった課題の大小を実験で把握し、モデルに改良を加えていくのだ。

経験則から言えば、すべての設計項目を一発でクリアすることはそう多くない。

回路設計者としての技量はどこまでモデルベースで設計をこなせるかの指標であると私は考える。

場合によっては、1回の試作と言うよりはいきなり製品化する場合もあり得る。この場合には、限られた時間の中で、できるだけ様々な角度からモデルベース検討を行う。スペースに余裕があれば、リスクの高い部分に改変用の追加パターンを入れておき、基板の再製なしにある程度の変更可能場所を作っておくのだ。

目に見えない電子回路ではモデルベース設計が不可欠と考える。

矛盾に満ちた社会現象も、その気になって見ればマクロモデルで予測できるのかもしれない。

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2010年7月29日 (木)

電子回路離れ

理系離れ という言葉が使われだして久しい。アナログエンジニアは若者の電子回路離れ、特にアナログ回路離れをを強く危惧している。

デジタル回路は多くの回路設計者にとって、出来上がるものはハードであっても、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などでは、回路構成をプログラムしてその情報をFPGAに書き込む工程が大半を占める。マイコン搭載のLSIでもハードに立ち入ることなくファームウェアの記述のために、分厚い技術資料を読み、他のLSIとの選択・接続の情報を得る。

デジタル・アナログともに主要素子はトランジスタなどであるが、トランジスタレベルまで遡って設計しなければならない回路部分は、自然界とのインターフェースであるセンサや電源回路・アクチュエータ回路などLSI化しにくい部分である。それだけに高度な技術が必要になる。かなり泥臭く、自然界の現象も知っておく必要がある。企業内上層部にも理解者が少ないのではないか。

電子回路の発達により、子供たちの周りには様々な便利な電子機器があふれているが、それらが行っている技術内容は子供たちから見れば完全にブラックボックス化されていることだろう。

アナログ・デジタル混在のLSIの設計はおそらく様々な階層で分業化して作られている筈であるが、半導体メーカーの設計者においても、なかなかぜ全貌は見渡せないのではないか。

回路屋として生き延びていくには、普段の勉強・自己研鑽がないと時代の流れについていけないが、その努力に見合った待遇も十分とはいえない。

本来は、子供のころに種々の理系的体験が成長して後の工学センスに繋がる筈だが、見えない、見えなくなった物つくりの後継者育成は多大な系統的教育が必要となる。

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2010年7月28日 (水)

部品の改廃と保管

電子回路は様々な多数の部品から構成されている。多くの回路は中核となる部品が入手できなくなれば、生産を続けるには再設計になる。

集積度の高い半導体では、完全互換部品が存在しない場合もある。

長期にわたって生産する製品サイクルの長い機器では、設計段階で部品の入手性も重要な考慮点である。しかし、この配慮をするためには部品が長期に亘って安定に供給されるかの情報を得る必要があるが、これが案外難しい。

製品サイクルが短い製品では、回路を余分に製作し保守用基板を確保する手法も取られる。

製品サイクルが長く、かつ部品の改廃はそれより短い場合には、主要部品をストックしておく手法も取られる。しかし、数年以上に亘り部品を信頼性を損なわないでストックしておくにはそれなりの保管技術と設備が必要になる場合もある。悩ましい限りである。

中には特長ある半導体が極めて長納期、あるいは短期間で改廃されることもあり得る。部品とて、市場が狭ければ、売れなければ、入手性が悪くなる。

会社に依って名称は資材部、購買部、ロジステックGrなど様々であるが、部品調達部門が部品を入手できなくなったとき、設計者は多大な労力を掛けて再設計を行うことになるが、結構大変な作業となる。

しかし、部品製造の一部はプロセス産業化しており、その製造プロセス装置を維持できなくなったときには、大規模な部品群の再編成が生じる。

電子部品といえども、いつでもどこでもいつまでも入手できるとは限らないのだ。

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2010年7月27日 (火)

72年毎の伝承

近隣の村に72年毎に行われる祭りがある。72年の開催間隔は一生に一度しかない祭りとなる。開催に際しては祭りの経験者はまずいないだろう。文書や絵図で次世代に伝えているのだろう。祭りの道具、衣装などはどうしているのだろう。

シリコン半導体が生まれて数10年、アナログエンジニアは幼少の頃トランジスタラジオに触れた。今は専用ICで少ない外付き部品で安価に供給されている。

同一の基本設計のアナログ回路の寿命は長くても20年足らずである。それでも、次世代に設計技術を伝えることはかなり難しい。設計図や設計検討書を残しても、2世代を経過すると読む人の技術的素養が異なってくる。

アナログ集積化時代になると、多くの回路屋絵さんは内部回路に立ち入ることなくアナログ回路を構築できる場合が多い。そして、ICの中身を知る人はICメーカーの中のほんの一握りの人間しかいないだろう。

それでも、集積化できない範疇の回路は、いまだに個別部品を交えてトランジスタレベルから回路を構築している。

ひとたびアナログ回路の世界で、ブラックボックス化されたICで対応できない機能を実現しようとすると、様々な技術伝承の問題を生じる。

便利なものが身の回りにあふれている時代だが、その中身を把握している、把握できる方は極めて少数だろう。

世の中の理系離れは、技術の裏舞台を見せない時代と表裏一体かもしれない。

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2010年7月26日 (月)

エンジニアの集い

週末に某所でベテランエンジニア有志が集まり、暑気払い兼情報交換。

メンバーは所属も職種も異なるが、日頃から勉強・情報収集を怠らない方々ばかり。各人各様であるが、悩みを抱えながら技術者として生きる自分のスタイルを貫いている。

このような方達が日本の製造業を基礎を支えているのではないかとアナログエンジニアは考えている。管理的取り纏め役を志向すれば一般に出世は早いが、それを良しとせず技術を支えている。誰かが、ベースの技術を支え新しいことを試みなければ進歩はしない。

技術の伝承の問題も話題になった。自分で本を買い文献を読む若手がかなり少なくなっているとのこと。私の見てきたいくつかの会社でもそのような現象が多くあった。これでは社内教育やベテラン技術者からのメーセージがどこかに消えてしまう。

彼らのなかには、自分の子供たちに遊びを通じて自然の様々な現象を体験させている方もいる。その子供たちはきっと、その原体験を勉学に、そして社会人となった後に役立てることであろう。

今は、便利な機器に囲まれて生活するのが普通。しかし、その仕組み・原理は意識することは、意識する人は数少ない。まして、その原理や作り方を知ろうとすれば様々な障害を自力で乗り越える必要が生じる。ブラックボックス化の波の中で、世の中では何がおこるのか。

生産拠点の海外移転/現地化が進む中で、設計技術を維持・発展させるには人事システムや社会システムにまで及ぶ変革が今求められているのではないか。

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2010年7月23日 (金)

複合抵抗

複合抵抗はデジタル回路の終端抵抗などに場所の節約の目的で良く使われる。

精密アナログ回路では、抵抗比をより正確に得ることを期待して使う/作る。同一サブストレート内では、プロセス条件がほぼ同じなので、通常より高い抵抗比精度が得られる。特に、抵抗値が数倍以内のときには、注意深く設計すれば、比の温度係数は1桁前後改善される。

厚膜抵抗では、同一ペーストを使いパターンを工夫するなどして、高い比精度を広い温度範囲で実現するのである。

薄膜抵抗混在のアナログICでもこの手段が良く使われている。

逐次比較形A/D、D/AコンバータのR-2R抵抗ラダーなども、この考え方で高い比精度を達成している。

中には、データーシート上の性能から逆算すると0.01%級の抵抗比精度を達成していると推測できる品種も存在する。数少ない抵抗定数がすべて開示されている某品種では、数100kΩの高抵抗で高い比精度を達成しているものもある。

アナログエンジニアは、厚膜でも薄膜抵抗でもこの手段を幾度か使っている。

抵抗比精度が1桁近く向上すると、精密アナログ回路では明瞭な性能向上ができる場合がある。

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2010年7月22日 (木)

センサに必要な性質2

センサという概念は人によって立場に依って異なるが、物理・化学量などを電気信号に変換する部分とアナログ回路とデジタル部に分けて考えると少しは見通しが良くなる。

アナログエンジニアは変換部を入力にして、デジタル回路おもにA/D変換回路が受け入れられるレベルまでの信号処理を扱う。

変換部(狭義のセンサ)は少なくとも、入力測定量に対して、その出力は単調増加、または単調減少でないと非常に扱いが難しくなる。多くの変換部では、入力測定量とその電気信号が単調増加または単調減少の範囲で使用する。

変換部に磁場・電流・電圧などで駆動(励起)するものの方が一般的に多様である。測定対象からのエネルギーを直接電気信号に変換するタイプのものは、測定対象からエネルギーを取るので、測定対象の状態への影響が大きいか、または変換部からの信号レベルが小さい。

前日のエントリーでは「再現性」について記したが、今日は、「単調性」も話題にする。

単調でない変換部は、変換部からの信号が複数の物理・化学量に対応するため、殆ど実用化されることはない。変換部の材料、励起回路などを工夫して単調性の信号を得る必要がある。単調性の確認は、生信号を精密なアナログ回路で測定しやすいレベルまで変換して行う。外乱が多いと、変換部の特性を再現性良く、測定量と対応させることが難しい。

センサは今や様々な機器に黒子の様に組み込まれているが、その裏に材料開発、構造設計、製造プロセス、アナログ回路が存在する。しかし、センサの中身・構造・測定原理など、センシング過程が開示されることが少なくなってきている。

センサなしに便利なものは作れない。自然界の情報を得て、自然界に働きかけなければ自動化はないだろう。その中で、センサは自然界との接点となっている。

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2010年7月21日 (水)

センサに必要な性質1

センサは自然界の状態を通常電気信号に変換する。センシング対象が何であれ、センサに必要な性質は、まず、再現性である。

できるだけ同じ環境条件にしてセンシング対象量を与えて、同じ出力が得られるかどうかが最も重要な特性項目である。いくら回路で信号処理しても、補正を行っても、再現性に乏しければ、センサとして役に立たない。

再現性にかかるデータの明示がないセンサ関連の技術情報などは評価のしようがない。

既知の測定対象量をセンサに入力して、回路部も含む電気的出力を多数回観測して「再現性」を評価するのだが、測定対象量の正確さも再現性に含まれて観測される。

できるだけ同じ環境条件といっても、センサに影響する環境条件を知ることも、センサ開発の一プロセスである。

アナログエンジニアはセンサの特性に対しよく注意を払う必要がある。

センサの実験・開発において、再現性のレベルはその後の開発手法など広範な影響を及ぼす。用途も異なってくる。

ある種の理化学センサにおいては、再現性に注目しないで他の不確かな外乱も含めて、「相関」で評価する場合もある。

しかし、まずは再現性が課題である。センサは再現性以上の性能は達成し得ないと考えている。再現性のレベルは、センサ開発段階では実にさまざまである。

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2010年7月20日 (火)

差動増幅器の利得

差動増幅器はバイアス回路の無い2つのトランジスタで構成されている。OPアンプの初段も差動増幅器形式である。

差動増幅器の解析は、トランジスタの種類(バイポーラ、J-FET、MOS-FET)に依らず、2つの入力に差信号+ΔVと-ΔVが掛った時の差動利得と、同じ入力信号(同相信号)が掛った時の同相利得について解析・検討するのが一般的である。このように考えれば、計算結果が見通しの良い形になる。

集積回路中では、カレントミラー回路による定電流回路で差動段の和電流がほぼ一定に保つ事ができるので、アーリー効果を考えなければ同相利得はほぼ0である。

バイポーラトランジスタ入力、抵抗負荷(Rc)の差動増幅器では、差動利得AVは

AV=Rc・hFE/ri=Rc・IE/(2VT) ri:トランジスタの入力抵抗、IE:エミッタ電流の和、VT:熱電圧

となる。

出力信号を差動増幅器のコレクタの一方から取り出す場合はこの1/2となる。

共通エミッタが抵抗REから供給されている場合の同相利得ACM≒Rc/(2RE)となるので、共通エミッタ抵抗を使う方法は、個別部品を用いて反転増幅器形式での利用以外には性能上の制約を生じる。

本エントリーでは省略したが、1石バイポーラトランジスタを様々な角度で解析しておくことが、より複雑なトランジスタ回路の詳細な検討能力を身につける端緒となるものとアナログエンジニアは考えている。回路解析に王道はないのではないか。少しでも丁寧で正確な記述の単行技術書の役割は大きい。

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2010年7月16日 (金)

無安定マルチバイブレータ

対称定数の無安定マルチバイブレータの発振周期Tのおなじみの公式はT=1.4CRだが、1.4の中身は2・ln2・CRである。(ln2≒0.69)

では、非対称回路ではどうなるか。公式丸暗記ではふつう計算できない。

片方のトランジスタのQ1ベースに接続された抵抗RB1(他端は電源)、容量C1(他端はもう一方のトランジスタQ2のコレクタ)は遷移の瞬間、Q1のベース電位はVccだけ変化する。Q2コレクタ電位がVccから飽和電圧≒0Vまで変化するとすれば、遷移直後のQ1ベース電圧は-Vccとなる。

この状態でQ1ベースはOFFしているので電流は流れない。Q1が再びONになる条件は、Q1が能動状態になることであるからVBE≒0.6VまでC1が充電されたときQ1のオフ期間が終了する。

この時間を、初期値-Vccの容量を電源VccからRB1を経由して充電し、「0V」になる時間を求めると、Vccの項がなくなりT1=ln2・C1RB1となる。同様にして、Q2側のOFF時間T2=ln2・C2RB2となる。従って、発振周期はT=ln2・(C1RB1+C2RB2)となる。

この計算過程のには①飽和電圧がほぼ0、②VBEを0Vと簡略化、③ベース抵抗RBは電源Vccに接続 ④コレクタ電圧は瞬時にVccまで上昇する などの前提項目が含まれる。

2石無安定マルチバイブレータは電源電圧の変動に対し、発振周波数は大きくは変動しない傾向は、この簡略計算でも予想がつく。

しかし、少し異なる条件下ではもう少し詳しい解析が必要になる。②と④の前提は特に崩れやすい。ただし、RCのばらつきの影に隠れて公式の精度を検証する機会は一般に少ない。

職業としてのアナログエンジニアは、公式の前提の成立が不完全な場合の検討も通常行う。物つくりには、公式の前提が崩れた時の検討も必要なのだ。このような検討は、本事例でも結構計算量があるので時間がかかる。大規模アナログ回路の詳細設計には結構長い時間がかかる。検証にも時間がかかる。この辺りの理解が上層部にないと、ますますアナログ回路屋さんは枯渇していくのだろう。

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2010年7月15日 (木)

センサの基本形1

例えば、加速度や圧力などの力学量センサの最終変換素子は、静電容量変化型、抵抗変化型、共振型のように分類できるのではないか。

いずれの検出素子も変位を観測している。もちろん、様々な力学量を変位の形に変換するには、機械的構造物がある。

静電容量変化型では、可動電極と対向する1個ないし2個の電極を作るのが普通である。限られたスペースで、より大きな静電容量変化を得るには電極面積を大きくし、電極ギャップを狭くする必要がある。MEMSで作るには、絶縁物、導体、絶縁物の構造体を作り、その構造体をどこかに固定する実装も考えなければならない。ΔCの測定回路は種々の物が考えられる。充電電流を測定するもの、発振周波数に変換するもの、インピーダンス測定に近い信号処理をするものなど、種々考えられる。

抵抗変化型はMEMS手法だと、シリコンのピエゾ抵抗効果を利用するものが多い。片持ち・両持ち梁やダイアフラム形状が良く使用される。シリコンのピエゾ抵抗効果を使えば、DC的に測定できるが、感度の非線形な温度特性の対処方法で使用対象が異なってくる。

共振型は、振動線の張力変化を検出するタイプのものが多い。共振を鋭くするために、MEMS手法で真空室を作りその中に振動線を内蔵したものもある。振動型は磁場と電流の相互作用で振動させるものや、圧電素子を使うものなどが広く知られている。

最終変換素子の種類は案外少ないとアナログエンジニアは感じている。その数少ない最終変換素子に持ってくるために、様々な構造体が作られる。MEMSでは、構造体のプロセスへの依存性が強いが、いずれにしても、大きな(時には100倍を超える)寸法比を使い選択性の向上を図っている例が多い。

センサは構造体の仕組みとアナログ信号処理を含めて考える必要がある。しかし、構造体の仕組みは良く報じれれるが、その信号処理の詳細は明らかにされないことが多いのがアナログ屋としては残念である。

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2010年7月14日 (水)

LANが隘路

我が家には家猫チャーがいる。前脚がとても器用で、引き戸は殆どの場所を自分で開けることができる。物を噛むのも大好きだ。最近では、細いケーブルだけでなく、電源ケーブルにも興味を持っている。

昨日は仕事机を置いている居間の模様替え。隘路になっていたのは、パソコン関連の各種ケーブルの食害対策とくにLANケーブルの対策が今まで配置を制約していた。

今回は、光ファイバー回線の端末機とOA機器が対角の配置に挑戦。

あらかじめ考えた布線経路と保護手段に応じて、電線トレイや厚手のスパイラルチューブを多数用意して、一気に模様替え。足かけ4時間かかったが、昔のようなすっきりとしたレイアウトに戻った。ついでに電源線の整理も行った。消費電流は大したことないので、束ねることができるが、関連するケーブル類の本数が多くて処理の手数がかかる。

残るは机下のMainパソコンの発火時の耐熱材の貼り付けか・・・。以前、一度だけPCの電源部が焼損しているから、これは処理した方が良いだろう。

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電子機器の大敵は、ほこり、熱、湿度。熱と埃は自分でも保守ができる。我が家の夏場は一生懸命掃除をしないと猫の抜け毛が機器の風穴に付着する。束線は電流と導体径を考えて束ねられるか判断しなければならない。パソコン類には一般家電品よりもアナログエンジニアは神経を使う。

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003←我が家の主、猫さま

2010年7月13日 (火)

変形カレントミラー

最も簡単で基本的なカレントミラー回路はWidler形と呼ばれるもので、基準電流I1をダイオード接続したトランジスタQ1と、Q1のベースと共通接続したトランジスタQ2のコレクタが吸い込み電流源I2端子となる形式のものである。

Q2のエミッタに抵抗Rを挿入したらどうなるか。

ΔVBE=VT・ln(I1/I2) VT:熱電圧(常温で26mV)であるから、I1とI2はもうひとつ、ΔVBE=R・I2を満足しなければならない。もちろん2つのトランジスタはVBEとhFEの揃った同一温度のペアであると仮定する。

この連立条件は解析的に解くのは簡単ではないが、R・I2がVTに比べて十分小さければI1≒I2となる。Rが大きければI2は小さくVBE1≒R・I2に漸近する。I2が中間の値でピークを持つことは容易に推測できる。もちろんI1>I2である。

詳細な解析は回路シミュレータに譲るとして、この性質は安定でない基準電流I1から、より小さい吸い込み電流源(pnpの場合は吐き出し電流源)I2を作ることができる。I2がピーク付近になるようにI1とI2を設定すれば、比較的I1が変動しても、I2の変動は少なくなる。

この方法は、抵抗を用いて基準電流を定める回路に使われることもある。

さらに、IC中では基準電流I1を定める抵抗にピンチ抵抗(拡散抵抗に絶縁膜を介して電圧を掛ける感度の鈍いJ-FETのような性質をもつ)を使うことができるので、基準電流I1をより安定化できる。

個別素子でつくるアナログ回路の電源電圧影響を軽減するために、この類似回路を構成することもあるのだ。

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2010年7月12日 (月)

電流増幅率hFEの分布

トランジスタの電流増幅率hFEの大小は、トランジスタ回路・アナログICの設計に影響するひとつの大きな要因である。

設計目的に応じて適切な値の範囲の品種のものを選ぶ必要があるが、高hFEのものは高耐圧や高速スイッチング用途には半導体物理上得にくい。

過去、アナログエンジニアは同一形名の種々のhFEランクの物を数ロットにわたり追跡したことがある。

当時の結論は、全体としてhFEの分布は歪んだ正規分布の形をしており、低hFEランクの物は高hFE側が多い三角分布、中間のものはほぼ一様分布、高hFEの物は低hFE側が多い三角分布であった。すなわち、選別によるランク分けの後が明瞭に残っている分布であった。

最近では、hFEランクは殆ど半導体プロセスによって造り分けされている感がある。同一ロット品のhFEランクの分布がデーターシートランクの中ほどに集中している品種が多い印象を受ける。

hFEの温度依存性は-20~+80℃で2倍ほど変化し測定電流にも依存するので、あまりhFEランクに頼った設計は好ましくないと考える。データシートのグラフにはhFEの電流依存性や温度変化の情報が記載されているので、それを参考に、hFEの変動に強い回路をコストが許すなら造ることが肝要であろう。

入手性を考えるなら、現在でもhFEランクの両端の選択はなるべく避けるのも一方法である。

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017 ←アヤメの蕾にとまっているいる塩辛トンボ。夏と梅雨が混在している感あり。

2010年7月 9日 (金)

超音波流速センサ

超音波流速センサは圧電素子を送信・受信に使い、管路を斜め(角度θ)で伝播させて、伝播時間から流速を求める。

流れに順方向に伝播させるときには音速:C、平均流速:v、伝播経路長:Lとして、伝播時間τ1=L/(C+vcosθ)である。流れに逆方向であればτ2=L/(C-vcosθ)である。

音速Vは、液体の組成や温度により変化する。

そこで、一工夫して、

1/τ1-1/τ2=2vcosθ/L を得て、音速Cに依存しない式を得る。

水の場合、v=1500m/sでvを1m/s、L=2m、θ=60°とすれば1/τ1-1/τ2=0.5Hzとなる。超音波の波長は1MHzで0.15cmくらいであり、時間差は0.2μsである。従って、波長の数分の1が問題になる。実際には流速を1%程度まで測定したいので、波長より2桁程度小さい時間の測定が課題になる。事は単純ではないのだ。圧電素子は送信・受信できるので、一対の圧電素子を送信・受信の役割を切り替えて使えば、回路的要因は殆ど消去できるが、波長よりはるかに短い時間の測定が鍵を握ることになる。

超音波流量計としては口径10cmくらいから数mまで使われているが、小口径では時間測定が制約になり、大口径では超音波の減衰に制約される。

なお、気体流速の計測では、音速が数倍遅く、音響インピーダンスの関係で圧電素子から流体へのエネルギー伝達効率が悪いので、課題の形態は異なる。

超音波は主として圧電素子により発生・検知される。そして、信号処理方法や圧電素子の材料、寸法により様々な用途に使われる。その一つである超音波流速センサは圧電素子の利用の1形態に過ぎないが、音速差の計測に特化して様々な工夫がなされているのである。

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2010年7月 8日 (木)

パルスモータの位置決め精度

パルスモータは1パルス毎に決まった角度だけ回転するものと、ふつう理解されている。

しかし、実際には駆動方法と負荷トルクに依存して微妙に位置決め精度が変化する。パルス360度/モータの極数までは脱調しない限り位置決めは確かであろう。

しかし、励磁回路電流の比を等価的に変化させて、磁気力のバランスでさらに細かい分解能を得る方式、いわゆるマイクロステップ駆動などを行うと、負荷に応じてバランス点がずれてくる。

非常に軽負荷なら、確かにマイクロステップで分解能を向上できる。しかし、負荷が重くなると期待する分解能は得られない。特に負荷トルクが安定でない場合や摩擦トルクが大きい場合、位置決め精度が低下する。

おおくのパルスモータでは低パルスレートでは1パルス毎に1ステップ角移動するが、かなりの減衰振動を伴って、所定の位置に安定する。

この模様は、パルスモータでM-G(モータ・発電機)セットを構成し電圧波形を観測すると明瞭に判る。

特定の品種のパルスモータの位置決め精度は駆動方式、負荷トルクの影響を受ける。これがアナログエンジニアが常日頃感じている結論である。

多くの駆動機構の設計は、電磁気が嫌いな機械屋さんが主導権を握っている場合が多いので、位置決め精度不足の設計ミスが起こりやすいのだと思う。

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2010年7月 7日 (水)

小さい昇圧トランス

小さい昇圧トランス、たとえば出力10W、2000V級の高昇圧比トランスを考えて見よう。10VDCから2000Vまで昇圧するには巻き数比は単純には1:200である。平均電流Iは、電力Pが決まれば、P=VIでI=0.5mAである。

電流が小さいので、当然細い銅線を多数回巻くことになる。細い線はエナメル層が相対的に厚いので、2次側に必要な巻き断面が大きくなる。したがって、コア断面積Sに比べ、コアの窓面積の大きな特殊形状のコアを選ぶことになる。

次に問題になるのは、2次側の寄生容量である。出力電流が小さいので10pFオーダーの寄生容量も波形を乱す原因になる。

やや大きめのコア断面積のコアを使用して1次巻き数を10ターン程度としても、2次側は1000~2000ターンとなる。2次側の抵抗成分も数10Ω程度になる。

2次側の巻き数を抑えるために、DC-DCコンバータ形式で昇圧するが、1次側のスイッチングノイズを軽減することと、層間耐電圧を確保するためにどうしても絶縁層が厚くなる。

必要な絶縁層の厚さは基本的には大きさに依存しないから、相対的に1次-2次間の漏れ磁束が増える。

このように、小形・高昇圧比のトランスは効率が悪く、寄生成分の大きなトランスとなってしまう。それでも、コア形状、巻き線方式、絶縁方式を工夫してよりましなトランスを製作するのである。

強電用トランスの様には、何事も理想的に造れないのだ。

さらに、多段昇圧回路を組み込むことが多いので、順方向にも逆方向にも低インピーダンスとなるよう、1次側の駆動方式が限定される。

ブラウン管式のTVという大きい市場がなくなった現在、小電力、高圧回路の種々の部品の安定入手もだんだんと難しくなる。

難しい割に、技術的なポジションも高くない。それでも、アナログエンジニアは回路的工夫を付けくわえて、高電圧を発生させ続けるのだ。

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2010年7月 6日 (火)

センサのブラックボックス化

近年は「センサ」と言えば、入力が物理・化学量で出力が電気量であるものが多い。電気出力する物は狭義のセンサでエレクトロニクス機器と自然界とのインターフェースに多用されるからだ。

センサは千差万別と言われるように多種多様であるが、実用化されているセンサで使われる物理法則、物理効果は数10程度である。

使い方や形状で異なる測定対象となるものも数多い。たとえば、熱線の抵抗値を利用するセンサで、1個の細線を低圧下で使えばピラニー真空計となり、常圧に近い環境でヒーターと感熱線を複数個使用すれば質量流速センサとなり、さらに流路断面が決まるようにパイプ等の中に設置すれば質量流量計となる。

もう1例をあげると、シリコンのピエゾ抵抗効果を利用すれば構造材の歪みが計測できるので、膜(ダイアフラム)にかかる力を測れば圧力計になり、慣性質量を先端に取り付けた梁にかかる力を測れば加速度センサになる。もちろん、機械的構造は、測定目的に特化して設計されている。

センサの大敵は温度である。多くの物理効果は温度依存性をもつ。センサは物理効果をうまく発揮させるために、種々の材料を使用する。このため熱ひずみがついて回り、その影響を低減するために、機械的構造や特殊な材料も多く使用される。

原初的センサからデジタルシステムが受け入れ可能な電気信号に変換するには、センサの励起やセンサ信号の増幅、校正も必要となる。

今、これらの一連の過程が次第にブラックボックス化しつつある。センサ自体が半導体プロセスを使うことが多くなり、その信号処理も明示されなくなってきているからである。アナログエンジニアはセンサのブラックボックス化を憂う。センサの理解なしに、自然界に働きかけることは、中間段階を考えずにシステムを組むようなものである。

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2010年7月 5日 (月)

ピエゾ抵抗式圧力センサ

現在、多くの圧力センサで使われている検出素子は1)MEMS技術でダイアフラムと一体形成したシリコンのピエゾ抵抗効果を利用した圧力センサ2)ダイアフラムの変位を差動容量として捉える静電容量形、3)振動線で張力の形でダイアフラムの変形を振動数に変換するタイプなどが実用化されている。

センサは大きな寸法比や異種材料の組み合わせが必須であり、使用する物理効果も温度の関数である。したがって、膨張係数の違いや原理に由来する温度依存性をできるだけ消去・補正する必要がある。

圧力センサでは、検出素子を宙に浮かして使う訳にいかないので、センサの一部を固定しなければならない。固定に伴い、力学量である圧力に外乱として固定部からの熱ひずみの影響が入ってくる。

ピエゾ抵抗式センサでは、シリコンのピエゾ抵抗効果の温度依存性があり、簡易用途でも感度の補正/補償を行う必要がある。簡易的には、拡散抵抗の+の温度係数と感度の-温度係数を利用して、定電流励起により相殺させる方式が多く使われる。しかし、2次の温度係数が数%/100℃程度あるので、高精度用途には高次の温度補償が行われる。

ピエゾ抵抗は多く4アクティブゲージとして、ホイートストンブリッジを組んで使うが、プロセス能力の制約から抵抗値が完全には揃わないので、抵抗値のばらつきによりオフセットが発生し、かつオフセットの温度依存性が生じる。

これらの実装上や補償の課題の処理程度から、使用できる環境が決まる。MEMS技術の浸透により、環境・精度を要求しない用途では極めて安価かつ、大量にセンサが使われる。

いわゆるインテリジェント/スマートセンサでは、校正結果をデジタルデータとしてセンサ内に保有し補正するが、腕力づくであるので、温度と圧力を変えて試験したかなりの構成データを保有することになる。

センサの概念は広いが、少なくとも励起・増幅・校正を含めて考えないと、センサとして完結しないとアナログエンジニアは考えている。

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2010年7月 2日 (金)

インダクタンス電流

多くの電子回路屋さんはインダクタンスが嫌いである。その一因として、インダクタンスを理解するには電流波形測定が欠かせないからである。インダクタンスはV=-LdI/dtで電流変化率が電圧と釣り合うためである。

電子回路で電流波形を測定するには回路の一部を切り、既知の抵抗を挿入しなければならないからである。抵抗の値や電力容量も考えなければならない。クランプオンDC電流プローブは大きすぎるか、感度が足らない。いずれにしても、測定のため回路に別の素子を挿入する形になるので、その影響を考慮しなければならない。

アナログエンジニアはインダクタンス電流値を概算し、抵抗での電圧降下が0.1Vくらいで測定することが多い。低すぎるとオシロスコープの感度が足りないし、高すぎると回路状態への影響が大きくなる。

インダクタンス電流の予測と言っても1桁程度で当たれば良いのだが、それでも、それなりの回路理解が不可欠である。

インダクタンスの電流は着目する時間において急には変化できない。端子電圧は速く変化することができる。荒い表現をすれば、インダクタンスのスイッチングにおいては、しばらくの間インダクタンス電流はもっとも流れやすい経路を元の電流値を維持したまま流れる。電流方向はこれで決まる。

流れる経路が判ったら、インダクタンスの端子電圧が判るので電流の時間変化率が計算できる。それを実測することがインダクタンスを実感させる。

多くの場合、実在のインダクタンスLは理想的な素子ではない。少なくともLに直列寄生する抵抗成分を無視できない。並列寄生容量が問題になることもある。コアを使ったインダクタンスの場合、厳密にはL値は電流の関数である。

実在のインダクタンスを扱う際には、電流波形の実測に基づき寄生成分などを間接的に把握することが肝要である。

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2010年7月 1日 (木)

パルストランス

パルストランスやチョークコイルなどインダクタンス性の電子部品を苦手とする回路設計者は意外に多い。しかし、インダクタンス性の部品は回路設計者が自分で設計する方がより最適化できる。

とくに、パルストランスは回路への影響が大きいので、この部分のみを秘匿して「実回路」を掲載する場合もある。アナログエンジニアもあまり公開することはまずしない。自分の手の内をすべてさらけ出すことになるからである。

パルストランスの設計においては、コアの選択から始まり、巻き線構造まで回路設計者がコントロールすべき部分であると考えている。

コア材質は現在ではフェライトコアが中心で、高いSW周波数では発熱(コアロス)を考慮して磁束密度を低減する。1次巻き数はおもにコア断面積、使用磁束変化ΔB、パルス幅、回路方式で決まる。1次巻き線と2次巻き線の比は昇降圧比で決まる。必要なコアの窓面積は絶縁方式と電流密度をどの程度に取るかに依存する。

使用磁束密度ΔBは

ΔB=VpTon/(nS) Vp:電源電圧、Ton:通流期間の最大値、n:巻き数、S:コア断面積 である。

ここから、トランスの設計が始まるが、1次コイルと2次コイルの結合係数はふつう0.999~0.995位だが、絶縁性能や寄生容量を下げようとすると漏れ磁束が多くなる。

ざっと、電源用パルストランスの設計手順を述べるだけで10頁くらいの分量になるが、フォワードコンバータではコアギャップを造らず、フライバックコンバータでは、インダクタンス値を制御する必要上、ふつうはギャップを設ける。

種々の回路方式に対応して、様々なトレードオフ関係が生じるので、目的に応じてパルストランスの諸元を決めていくことになる。

パルストランスの設計なくして、絶縁型SWコンバータの設計はあり得ないと思う。

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