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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年8月25日 (水)

降圧形DC-DCコンバータ

電源Vpに直列に電子SWが入り、高速ダイオードがSWの他端とGND、インダクタLがコンデンサCとの間に入り、負荷RLがCと並列に入る降圧形DC-DCコンバータの基本形の入出力関係は以下の式で表現されることが多い。

出力電圧をVoとして Vo=Vp・D  で、Dはオン時比率である。前提はダイオードの順電圧を0と無視し、SWのオン抵抗は0、Lを流れる電流は断続しないことである。この前提で、定常状態では、インダクタの電流が断続しないものとして解く。(状態平均化法)

上式は比較的負荷が重いときに成立し、負荷によらず時比率Dのみで入出力関係が定まることを示している。

軽負荷になると、Dを小さくしないと電圧は上昇してしまうので、通常はDを絞り込んでオン期間を短くする制御をおこなう。

インダクタンス電流がオフ期間の最後に0となる条件は

インダクタのピーク電流をIp、SW周波数をfとすれば

Ip=VoToff/L=Vo(1-D)/(Lf)

平均電流は出力電流と一致し、かつIpの半分だから

Ip/2=Vo/RL

これらの式からIpを消去して

臨界抵抗 RL=2Lf/(1-D) を得る。

臨界抵抗より軽負荷の断続モードでは、エネルギー収支に着目し計算すると

D=Vo√{2Lf/(RLVp(Vp-Vo))} でRLが大きくなるとDを絞る必要が生じる。

設計的には断続モードを使用しないと、大きな負荷変動に対応困難で、アナログエンジニアは常に断続モードも視野に入れた定数選択を行う。

この辺はしつこくなるので、ほとんどの書籍に記載されることはないが、設計的には重要な現象である。

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