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2010年8月30日 (月)

容量負荷のスイッチング

容量(コンデンサ)負荷を電子SWでオン・オフしている回路は結構ある。しかし、その時の電流を意図的に制限していないSW回路は巷にあふれている。容量のSWで意図的に電流制限していない回路は、実は、かなり危険な回路である。

コンデンサの基本式はCV=∫Idt=Q (C:容量、V:端子電圧 I:電流 t:時間)である。

コンデンサの電圧を瞬時に変えようとすると、電流は無限大になることになる。

自然は不連続を嫌う。明示的に電流制限する要素がなくとも、寄生抵抗や寄生インダクタンスが存在するので、これらの明示されない要素がSW時の最大電流を決める。

バイポーラトランジスタでのSWなら、駆動源(ベース電流×hFE)で最大SW電流がほとんど決まるが、トランジスタの電流定格を超過しているケースがかなりある。ただし、通流期間が短いので、現実的には、I^2・tに比例する破壊ラインを超えていなければ即、破壊することにはならない。

コンデンサのSWでは最大電流を意図的に制限する要素・回路を組み込まなければ信頼性の高い回路とはならない。

商用周波数の整流・平滑回路では、トランスの抵抗が主な電流制限素子である。起動時には整流回路が短絡された形になるので、大きな突入電流が流れる。トランスの内部抵抗が小さくCが大きな大容量回路では、整流用ダイオードの負担が大きい。

SW電源では、電源直整流になるので、起動時に抵抗を挿入し、起動が終わったら電子SWでその抵抗を短絡する。現在では、高調波電流規制もあるので、規制対応回路が最大電流を制限している。

コンデンサのSWは、ONになる時の電流制限が極めて重要である。

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