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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年9月14日 (火)

FETの駆動

パワーFETの入力容量は1000pF前後ある。確かに静的にはC負荷なので電力は取らないが、高速スイッチングさせるとなると瞬間的にはかなり駆動回路側から見れば重い負荷になる。

1000pF、10Vスイッチングで10nsならスイッチング時の平均駆動電流は1Aにもなる。駆動回路の電流容量もそろそろ気になるレベルである。

FETの駆動では、基本的に、いかに速くゲート電荷の出し入れを行えるかでスイッチング速度が決まる。FETのスイッチング時間は低インピーダンスで駆動すればするほど、高速化できる。しかし、ゲートに直列に寄生抵抗があるので、0インピーダンスで駆動しても限界がある。

スイッチング時には、ドレイン電圧の急激な変化も生じる。この変化は、D-G間容量を介しミラー効果により結構大きな入力容量に見える。

ゲートを一定電流で充電していくと、ドレイン電流が流れ始める辺り、ドレイン電圧の急変が生じる付近で、ゲート電圧の上昇率が低くなる時間帯が生じる。この時間が実質的なスイッチング時間である。

FETはオン抵抗を下げるため、ピンチオフ電圧よりかなり高い電圧まで駆動する。したがって、ターンオフ時には、より大きな電荷移動させた時点で実質的なスイッチングが生じる。

このため、ターンオフの時間遅れは一般的にターンオンより長くなる。

複数のFETスイッチを同期させてスイッチングさせる場合には、この遅延時間差を考慮に入れて、同時オンを回避させる必要がある。

容量負荷の駆動回路は、駆動側の電流定格もあるので、駆動回路のピーク電流を制御する回路技術も必要となる。

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